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女神様に溺愛されたアイは宝石魔法を覚えて、モフモフな使い魔と一緒に異世界スローライフを送る  作者: 色石ひかる
第6石_トルマリン

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第39話_奏でるトルマリン魔法

 ハンターギルド内で、テーブルの上にいるプレシャスへ話しかける。


「歌と踊りを一緒に演じるのなら衣装も凝りたいから、演奏できる楽器と衣装を呼び出す魔法にすればよさそうね」


 頭の中で考えている内容をプレシャスへ説明する。


「声だけよりも、楽器の音があると賑やかになります」


「楽器の種類も考えるけれど、いろいろな音色を出したいから、宝石は多彩な色があるものを選びたい」


「今回はどの宝石ですか」


 プレシャスが興味ありそうに聞いてくる。


「豊富な種類の色が特徴の宝石はいくつかあるけれど、今回はトルマリンにするつもりよ。音階と色を結びつければ多くの歌に対応できるから、楽器には二色以上の色がひとつの宝石内に存在するパーティーカラートルマリンが合いそうね」


 音に関する部分は複雑に重ね合わせられれば、奥深い音ができると思う。トルマリンなら色の多さを音の深さに置き換えられる。


「どのような歌か楽しみです。楽器は何にしますか」


 プレシャスの質問に対して、吟遊詩人と踊り子のイメージから考える。


「雰囲気が合っているハープにしたい。オンとオフで自動演奏ができると便利ね。最初の歌は私が大好きな、~花びら踊る街で~、これに決まりよ」


 歌詞を思い出すと、懐かしさも心の中に溢れてくる。こちらの世界にも少し慣れてきて、徐々に懐かしさを受け入れられてきた。


「魔法発動時の見た目も重要だと思いますが、何か考えていますか」


 プレシャスの提案はすてきだったので、何とか形にしたい。音楽のイメージから連想して見た目も考えてみる。


「例えば音階が色に対応して、奏でると音符が浮かび上がる感じならすてきになりそうだけれど、プレシャスの感想は?」


「音を可視化できて、誰もが喜んでくれると思います」


「プレシャスも喜んでくれたから、この内容で書き込むね」


 宝石魔図鑑を出現させてから、トルマリンの頁をみたいと念じると、私の思ったとおりに頁が開いた。1番上の枠に書きたい内容を想像して頭の中でも同じ枠に書き込むと、実際の宝石魔図鑑にも文字が浮かんだので、おどろきで目を見開いた。


「私が頭の中で考えた内容が、自動的に宝石魔図鑑へ書き込まれていく。今までも書きたい内容を頭の中で考えていたけれど、自動で書き込まれるとは思わなかった」


「本当ですか。今までとは何が異なりましたか」


 今までも頭の中で魔法の内容は想像していたから、書きたい中身以外で違いがあったと考えるのが妥当よね。今の手順を頭の中で思い出すと違いが見つかった。


「強いて言うなら頁と枠の指定ね。頭の中でトルマリンの頁とどの枠に記入するかを考えてから、枠に書き込むことも想像していたよ」


「仮に本当なら、もうひとつの衣装を呼び出す魔法で試したらどうでしょうか」


 自動で書き込めるのは便利な機能だから、プレシャスの言うとおりにもう一度実施してみたかった。


「確認しておきたいけれど、その前に魔法の内容を決める必要があるよね。宝石はパライバトルマリンにしたいから、それに合わせる衣装なら青色と緑色を基調とした幻想的な感じがよさそう」


 色以外の部分は、踊り子として邪魔にならない範囲で華やかさを考慮した。


「青色と緑色はパライバトルマリン特有なのでしょうか」


「あざやかな色合いが特徴で、サファイアに比べて緑色寄りの青色よ」


 宝石魔図鑑の写真を使って立体的なルースを出現させた。


「アイ様の説明通りに、同じ青色でもほかの宝石と異なった青色です」


「どの青色が好きかは好みが分かれるけれど、パライバトルマリンはすてきな宝石のひとつだと思う。魔法の内容が決まったから頭の中で想像してみるね」


 プレシャスが頷いたのを確認してから、トルマリンの頁を思い浮かべて上から2番目の枠を想像した。衣装の色合いや全体的な特徴を想像して、頭の中で書き込む。


 目の前に置いた宝石魔図鑑で、該当する枠に文字が刻まれていく。


「魔法でも使っているように自動で書き込まれています」


「頭の中で想像した通りに書き込めたから、緊急時に役立ちそう」


 最終的には呪文を唱えないと魔法は確定されないから、それまでは何度でも書き直せる。間違って書き込まれても修正ができるから、便利な機能がひとつ増えた。


「すばらしい機能ですが、人前で想像の書き込みは控えてください。宝石魔法以上におどろかれると思います」


「自動で書き込まれると普通はおどろくと思うし、聞かれても理由の説明がむずかしい。緊急時以外は今まで通りにペンで書き込むね」


「それがよいと思います。またアイ様は新しい魔法を作っていますが、通常はすでにある魔法を覚えます。宝石魔図鑑に書き込む姿を見られたら、覚えたい魔法を書き込んでいると説明してください」


 プレシャスの意図するところは分かった。簡単に新しい魔法は作れないから、あくまでも既存の魔法を覚えるために書き写す。ほかの人にはこの説明が妥当ね。


「なるべく人前では書き込まないし、書き込むときは注意する。ふたつの魔法が完成したから、あとは呪文を書けば完成よ」


「呪文はもう決めたのですか」


「それぞれに呪文も合わせたいから、楽器が音色ねいろトルマリンで、衣装は煌めき(きらめき)トルマリンに決めたよ」


 呪文はペンを使って書き込むと、歌と踊りの準備が整った。

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