表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女神様に溺愛されたアイは宝石魔法を覚えて、モフモフな使い魔と一緒に異世界スローライフを送る  作者: 色石ひかる
第6石_トルマリン

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

37/88

第37話_お祭りの日

 そのうち庭に畑を作りたくて、野菜の種を買いにリガーネッタの街へ来た。今の時期にあう野菜の種を買って、簡単な育て方もあわせて聞いた。お店の人は親切に教えてくれたので助かった。


 ハンターギルドに向かうために広場を横切ろうとしたら、今までと異なって人であふれかえっていた。よくみれば、周囲にはいつも以上に屋台のお店が出ていた。


「何かのお祭りみたいで、今日は天候がよいから、お祭りにはちょうどよさそう。ハンターギルドへ寄るまでにお店をまわりながら楽しみたい」


「アイ様の好きなように楽しんでくだされば、わたしもうれしいです」


「私の知らない品物や食べ物を探すだけでも楽しそうね。興味深い品物があれば買いたいけれど、持ち帰るのに荷物は増やしたくない。そういえば、イロハお姉様の世界に転送魔法はあるの?」


 一緒に歩いているプレシャスへ聞く。


「人間や品物を瞬間的に移動させる魔法ですか?」


「そのような感じで、この場所で呪文を唱えると家の庭へ移動できると便利よね」


「特殊魔法のひとつにありますが、実用性は乏しいです」


 似たような魔法はあるけれど一般的には使われていないみたい。転送魔法があれば便利なはずだけれど、日常的に使えない理由があるみたいね。


「転送魔法が普及していないのには何か制約があるの?」


「魔法を使う条件がきびしいからです。転送元と転送先に魔方陣を作りますが、魔方陣作成には光属性と影属性を持った黒魔道士が必要です。両方の属性を使える黒魔道士はめったにおらず、魔法の難易度も高いためにほとんど使われていません」


 プレシャスがくわしく教えてくれた。基本的に転送魔法を使える黒魔道士が少ないのが、普及しない1番の要因だと感じた。


「両方の属性が使える黒魔道士はどの程度いるの?」


「詳しい数は知りませんが、聖女と同じくらいでしょう」


 たしか聖女は国に3人いれば多いと聞いたから、予想以上に使える黒魔道士は少ないみたい。でも魔方陣は事前に作っておけるよね。


「ひとりでもいれば、その黒魔道士が魔方陣を作れるから、それで転送魔法を利用できないの?」


「アイ様の考え通り魔方陣は作れますが、特殊魔法である転送魔法は使う条件もきびしいです。転送魔法は事前に魔方陣を触って認識しますので、転送魔法を使うにも光属性と影属性を使える黒魔道士がいる必要があります」


「転送魔法を発動させる条件もきびしいみたいね。事前に魔方陣を触る制約もあるから犯罪には不向きで、その点は安心できそう。いっぱい荷物を運ぶときは別手段を考えてみるけれど、特殊魔法は何を示すの?」


 今まで聞いていない言葉だったので、特別な魔法に違いないけれど気になった。


「国によって若干異なりますが、光か闇属性を使う戦闘系以外の魔法をしめす呼び名で、鑑定魔法などの魔法も光か闇属性が関与しています。またアイ様が最初に覚えた周囲を明るくする魔法は生活魔法で、4属性を使う戦闘系以外の魔法を表します」


 戦闘系以外の魔法は生活魔法か特殊魔法と呼ばれているみたい。ほかにも種類がありそうだけれど、今は気になる魔法があった。


「鑑定魔法も特殊魔法なら、ハンターギルドで魔石を鑑定した装置は魔道具だったけれど、あれも実は魔法でできているの?」


「魔石を使って魔法の効果を封じ込めた装置が魔道具で、人間が長い年をかけて作ったようです」


 プレシャスは宝石などの特殊なものを除いて、一般生活や冒険に必要な情報には詳しかった。私もイロハ様の世界を楽しむためにいろいろと覚えていきたい。


「魔道具もいっぱいありそうだから楽しみが増えた。お祭りを見学しながら、そろそろハンターギルドへ行くね。人で混んできたから、プレシャスが迷子にならないように抱えるね」


 プレシャスを抱き上げた。最初は驚いたようだけれど身を委ねてくれたので、プレシャスを抱えながらお店を見て回った。


 光かがやく商品が置いてあるお店の前で足が止まった。念願の宝石が並べられていて、太陽光によってかがやきを増している。値段を見るとアクセサリーだと思うけれどいろいろな宝石があった。


「おじさん、アクセサリーに触っても平気?」


 おもわず声をかけてしまった。


「構わないぞ。ただし壊れ物だから、ていねいに扱ってくれ」


 お礼を言ってから最初は指輪を手に取った。


 カットは甘いけれど色合いは私の好みに近くて、好きな淡い赤色だった。地金はシルバーにして価格を抑えているみたい。薬指にはめてみたけれど私の指には少し大きくて、もう少し上の年齢を客層に考えた作りであった。


「きれいな色合いだけれど私の指には大きかった。この宝石はルビーなの?」


「お嬢ちゃんは宝石に詳しそうだ。察しの通り宝石はルビーで、ほかにもサファイアやエメラルドもある。気に入ったアクセサリーがあれば言ってくれ」


 お店のおじさんがいくつかのアクセサリーを見せてくれた。じっくりみると時間を忘れてしまいそうなので、気になる質問をしてみた。


「今日は迷いそうだから遠慮するけれど、宝石単体のルースは売っているの?」


「ルースに興味があるとはめずらしい。普通は売っていないが、ルースを見たいのなら王都ザイリュムか産出国に行くしかない」


「主な産出国はどの辺にあるの?」


「ザムリューン王国の北側にあるケミリス国が鉱石産出国で有名だ。原石や宝石なども多く扱っているぞ」


「今度機会があれば行ってみるね」


 おじさんにお礼を言ってから、お店をあとにする。将来的に旅ができれば、ほかの国へ行く楽しみのひとつができた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ