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ゆきと春香  作者: のこころ
38/63

フォーリス国





フォーリス国、世界の最果て、ゼロの真反対にある国。


国土面積は7つの国で一番小さい島国。




セブンピア国やゴーファイブ国のように軍の数は多くないが、フォーリス国は、どの国からも一目置かれている組織があることで有名だった。





岩間(いわま)元帥!地上班突破されました!」




「何だと!魔法班は何をしている!!」


髭を生やした男が、怒鳴り散らした。




「魔法班は、連絡が取れません!」




「何!?」




「餓者軍は、すぐそこまで押し寄せているとの事です!」




「ぐぬう、餓者軍の情報は!?」




「そ、それが、少将が居るとの事です。」


兵の顔色は真っ青になっていた。




「少将だとっ!」


岩間は、髭をグッと掴んだ。




「国王に援軍を要請!俺が少将を食い止める!」




「はっ!」




「やってやろうじゃねえか!」


岩間は大きな大剣を背中に背負った。





◇◇◇◇





フォーリス国中心部にある小さな城、フォーリス城。


「ヨン国王!豪鬼(ごうき)軍の岩間元帥から、援軍の要請です。西地区沿岸部に、餓者軍…しょ、少将が確認されたの事です。」




「将官とは…何ということだ…応援に行ける軍は、すぐに急行するよう伝えてくれ。」




「はっ!」




ヨン国王は椅子に座り、頭を抱えた。





◇◇◇◇





「ファイアオメガ!!」


岩間から激しい炎が、骸骨兵に襲いかかる。




「グァァ!!」


20体ほどの骸骨兵は、燃え尽きて灰になった。




「人間がぁ!!」


猪の戦士が斧で岩間に襲いかかる。




「ぬん!!」


大剣で斧を受け止める岩間。




「ブレイク!!」




岩間の剣から、激しい振動が猪の戦士に伝わる。




「うぎゃあ!!!」


猪の戦士は、失神した。




「少将はどいつだぁ!!」


岩間が大声をあげた。




「俺だよ。」




骸骨兵が道を開けると、青年が歩いてくる。


髪は緑色の長髪、頭からは2本の角が飛び出していた。




「で、強いのアンタ?」


青年は、ニヤっと笑った。




「さあな、ワシは岩間 源内(げんない)!!名前を聞いておこう、餓者軍少将!」




「面白いね、死ぬ前に名前聞いてどうすんの?って感じだけど(笑)教えてあげるよ、俺はゲイモス。」




「死ぬのはお前だ!!ゲイモス!!」


岩間は大剣で地面を切りつけた。


巻き散る粉塵の中、岩間は呪文を詠唱する。




「ファイアオメガ!!」




ゲイモスが炎に包まれる。


しかし、ゲイモスが両手を大きく広げると炎が一瞬で消え失せた。




「ここだあ!!」


ゲイモスの真上から大剣を振り下ろす岩間。




「やるね!」


ゲイモスは、寸前で躱す。




「まだまだあ!!」


岩間は大剣を振り回し攻撃を続ける。




「いいよ!中々強い。」


岩間の大剣を掌で受けるゲイモス。




2人の激しい戦いは続いた。





◇◇◇◇





援軍が到着したのは30分後、200人程の軍が到着した。




「この大量の骸骨兵と豪鬼軍の兵の死体は…誰も居ないのか?岩間元帥は?」


フォーリス国、マジカル軍 けみや元帥は辺りを見回した。




「餓者軍少将が出たと聞きましたが…岩間元帥も居ませんね。」


マジカル軍 イマジン大将も辺りを見回した。




「岩間程の男がやられるとは思えんが…とにかく倒れている豪鬼軍兵を調べろ!生きている者が居るかも知れん。骸骨兵が生きていたら即仕留めろ!」




「はっ!」


兵達が大量の死体を調べ始める。




「これ、あげるよ。」


どこからか、声が響く。




「誰の声だ?」


けみやは、身構えた。




突如、目の前の地面から人間が飛び出し、けみやの前に倒れた。




「岩間…」


倒れているのは、ボロボロに刻まれた岩間の姿だった。




「出てこい!餓者!」


けみやが怒りと共に叫んだ。




「援軍なんて呼んでるし、岩間ってのいい仕事するね。まぁ全員殺すから意味ないけど。」


ゲイモスが空中に現れる。




「全員総攻撃!!」


イマジンが叫んだ。




兵達は、一斉に魔法で攻撃をする。




餓者軍少将ゲイモスとマジカル軍の戦いが始まった。





◇◇◇◇





ヨン国王は、苛立っていた。


「どうなんだ?マジカル軍からの連絡が無いぞ!」




「はっ!テレパスで確認しましたが、連絡がありません。」




「このままでは、フォーリス国は壊滅してしまう!ムーンブルク!ムーンブルク軍を呼ぶのだ!」




「ムーンブルク軍には、命令は出来ない、知ってるはずだ、ヨン国王。」


国王の前に現れたのは、黒いスーツを着たイカつい男だった。




「お前は、神崎組の…」


国王が周囲を見ると、王室に10人ほど居た兵達が倒れている。




「貴様!兵に何をした!」




「邪魔すっから、ちょっと寝てもらっただけだ。」


男は煙草に火をつけた。




「ヨン国王、国最強の豪鬼軍、マジカル軍がやられちまったら、残りの軍なんか糞の役にも立たねえ…この国はやられちまうのは時間の問題、それは神崎組(うち)にも困った話でねえ…」




「要件を言え!」


ヨン国王は、男を睨んだ。




神崎組(うち)が殺る、アンタはちょっと資金協力してくれればいい。そうだな、5億でいい。」




「5億だと!?この非常時に馬鹿な事を!」




神崎組(うち)は別にこの城が堕ちてから餓者追い払ってもいいんだ。断るなら死ぬんだな。」




「くっ…」


ヨン国王は拳を握りしめた。




「まぁ、そこでのんびりティータイムでも楽しんでなよ、ヨン国王!ははは!」




男は王室から出ていった。




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