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ゆきと春香  作者: のこころ
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末喜VS春香




赤い着物の美しい女性は春香の顔に手をかざした。




「春香っ!逃げて!」


ゆきが叫んだ。




空が凄まじい勢いで春香の元に向かう。




女性のかざした(てのひら)から毒々しい黒い光が溢れ出し、春香を包んだ。




「春香さんっ!」


コーリーも叫んだ。




「春香ちゃんから離れろっ!!」


空が女性の元に着いた瞬間に蹴りを繰り出す。




ドカッ!




着物の女性は蹴りを腹に受け10メートル程吹っ飛んだ。




「春香あ!!」


ゆきは春香の元へ駆け寄る。




春香の周りの黒い光は段々と白くなっていき、白い光は強くなり眩しく光を放った。




「良かった間に合った!春香ちゃん!大丈夫?」


空が春香を抱きしめる。




「むぐっ…空さん…大丈夫です。」


春香は空の胸に圧迫されながら答えた。




空に吹き飛ばされた女性は、糸で巻き上げられたように立ち上がった。




「ぽん爺!どうなの!?」


空が叫んだ。




「封印完了しとるぞ。もう大丈夫じゃ。」




「分かった!」


空の皮膚が元の美しい白さに戻る。




「春香っ!」


ゆきも春香を抱きしめた。





「何をするぞえ?鬼。」


着物の女性は美しい声で空を睨んだ。




「末喜!これ以上は戦争開始と取るよ!」




「カフフフフフ…いきなり蹴り飛ばすなんて、相変わらずガサツな酷い鬼ぞえ。我われはただどこぞの口の聞き方を知らない小娘に挨拶しに来ただけのこと。」




「空さん、あの女の人が末喜なの?」


春香が聞いた。




「うん、あの女が末喜だよ。」


空が答えた。




「どこが挨拶じゃ、呪いなんぞかけおって。」


ぽん爺が、末喜に言った。




五月蝿(うるさ)いぞえ、ポンモール、貴様こそ禁呪の魔法封じなんぞかけおってからに…」


末喜は春香の方をギロッと見た。




「空さん、春香は呪いにかかったの?」


泣きそうな顔でゆきが尋ねた。




「大丈夫だよ!にあがすぐに呪いを消したから。」




「そうなんだ!にあさん凄い!」


ゆきはホッとした。




「もう用は無いだろ!早く帰れ!末喜。」


空が怒鳴った。




末喜はため息をついた。


「不愉快な声が聞こえたから来たぞえ、そのちんちくりんの小娘が我を倒すと聞こえてのう…聞き違いだと言えば帰るぞえ。」




「それは!…」


空が答えようとした時、春香が空の口に軽く手を添えた。




!?




空が驚いた表情をした。




(ヤバい!ヤバい!)


ゆきは春香の性格を熟知していたので、嫌な予感しかしなかった。




春香は末喜の前に立った。


「よくも私に呪いをかけたりしたわね!末喜(あなた)なんか私がバッキバキにするから!覚悟してなさい!べーだ!」




春香の言葉に、コーリーは気を失いそうになった。




ゆきは遅かった…と絶望した。




末喜、空、ぽん爺は暫く唖然としていた。




「ふぇふぇふぇ!春香ちゃん!最高じゃのう!ワシは惚れたぞ!」




「参ったな(笑)春香ちゃんには。」


空が苦笑いした。




末喜は沈黙していた。




「我は、ここまでコケにされたのは初めてぞえ…小娘、その台詞忘れるな、死ぬことも出来ない苦痛を必ず与えてやるぞえ。」




末喜は、ムーンブルクの屋根の方をチラリと見た。




「あそこで我の眉間をずっと狙っていた、無礼な小僧もな。」




屋根には、銃のような物を末喜に向けている、瞬の姿があった。




そして末喜は忽然と姿を消した。




「あっ!消えた!」


春香が叫んだ。




「帰ったね、良かったよ、皆無事で。」


空が言った。




ゆきは、空の方を見てニコッと笑い、春香の方を向いて、キッとした表情になった。


「春香っ!もうちょっと考えて言ってよ!怖かったでしょ!」




「えー!だってちんちくりんの小娘とか言うんだもん!ガリーナくらい嫌い!末喜。」




「もうっ!」




「まぁいいよ!ゆきちゃん、春香ちゃんの度胸にはびっくりだったけど、カッコよかったよ!」


空がちょっと笑いながらゆきを抱きしめた。




「ふぇふぇふぇ!いい肝っ玉じゃー!」


ぽん爺が言った。




「肝っ玉?何の玉?」


春香がキョトンとした。


ゆきもキョトンとした。






コーリーはその様子を見て、やっぱり僕、家帰ろうかな…と思った。



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