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ゆきと春香  作者: のこころ
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餓者軍大将




午後2時を過ぎようとしていた。




春香、コーリー、ゆきは基地の外に出た。


これからポンモール セビロ(ぽん爺)の授業が始まる。


ゆきは明日の朝、瞬とアパ火山に出発するので空に参加しなくていいと言われたのだが、ゆき本人は参加を望んだのだった。




基地の外に出ると、見上げる程の餓者の岩山が目の前にそびえ立つ。


この岩山が恐ろしい餓者軍の基地とはとても思えない程の静けさだった。




「ふぇふぇふぇ、さてジェイスの作戦で3人共大変じゃのう、覚悟は出来とるかな?」




「はーい!出来てまーす!」


春香が手を挙げて答えた。




「はいっ!覚悟決めました。」


ゆきも手を挙げた。




「は、はい…頑張ってみます…。」


コーリーは、顔色が悪かった。




「ふぇふぇふぇ、コーリー君は、ブラームス担当じゃったな。」




「は、はいっ!それで、ポンモール セビロさんに、その事を詳しく聞きたくて!あの、あの時だとよく分からなくて。」




「あ!私もバッキバキ?だっけ、その人担当って言われたー、バッキバキって名前なの?」


春香も便乗して聞いた。




ゆきも聞きたかったが、空気を読んだ。




「バッキバキとは、春香ちゃん面白いのう、末喜(ばっき)じゃよ。餓者軍の大将の1人じゃ。」




「末喜…大将なんだ!」


春香はムムッ!という顔をした。


(きっと、よく分かってないな春香…)


ゆきは思った。




「あと、コーリー君のブラームスも大将じゃよ、餓者軍の4人の大将の1人じゃな。」




コーリーの顔色は更に悪くなった。




「ジェイスは簡単に説明してたからのう、ちょっと教えておくとな。そこの岩山の中には、餓者軍の元帥、そして4人の大将が居るんじゃ。元帥の名は髑髏(どくろ)。元帥であり、餓者軍の王じゃな。」




3人は岩山を見つめた。コーリーは足が震えていた。




「そして4人の大将、リンゴ スター、末喜、テスラ、ブラームスが居るのじゃ。この4人を倒せるかが、全てじゃな。」




「あ、私はテスラって人だ…」


ゆきが呟いた。




「ワシは100年前の5年戦争からこの4人を知っとるが、未だに倒せとらん!ふぇふぇふぇ。」




「ええええ!?」


3人は声をあげた。




「餓者軍の大将は化け物じゃ、別格と言ってもいいかのう。」




「そんなに強いのに、私が倒せるの?ぽん爺さん!」


春香はちょっと弱気になった。




「倒すために来たのじゃろ、ジェイスは見込みがなきゃスカウトなんかせんからの。」




「そうなのね!ジェイス様は私の全てが分かってるってことなのね!流石ジェイス様…ポッ」




「任された以上、ワシも全力でサポートはするのじゃ、ふぇふぇふぇ。」




「ぽん爺さん、私も聞きたいことがあるの。」




「ほえ?なんじゃな、ゆきちゃん。」




「あのね、私達大将を倒すとか色々聞いたんだけど、あの…誰とも戦った事が無いんです。」




「ふむ、そうじゃろな、もちろん実践的な事もやって行くつもりじゃよ。そこは心配せんでええ。」




「ほんとに!?私、戦えるかなぁ?」




「ゆき!大丈夫だよ!」


春香が手をグッ!と前に出した。




「その意気じゃな!ふぇふぇふぇ。」




コーリーの顔色はもはや血の気が無かった。




「末喜ってどんな人なの?」




「あ!私も聞きたい!テスラさんって人。」




「うむ、末喜はとても美人じゃな!ふぇふぇふぇ。」


ぽん爺はいやらしい顔をした。




「女の人なんだ!びっくり!」




「テスラは、そうじゃな電気を使って攻撃してくる…て感じかのう。」




「電気…やだ、怖い。」


ゆきは、末喜がいいなと思った。




「コーリー君は聞かんでええのかえ?」


ぽん爺はコーリーをチラリと見た。




「き、聞きたいです!」




「ふぇふぇふぇ、コーリー君の相手、ブラームスは、音楽家じゃな。」




「!?」


コーリーの顔色がみるみる良くなっていった。




「音楽家…なんですか?餓者軍の大将が…」


更にコーリーの目付きが凛々しくなった。




「そうじゃ、ブラームスは音楽家じゃよ。」




「えー!私コーリー君と交換したい…」


ゆきは自分だけ電気なのがとても嫌だった。




「ゆきさん、音楽家と聞いた以上、僕は負けたくはありません。なので交換は…出来ません。ごめんなさい。」


コーリーはゆきに頭を下げた。




「うん、大丈夫だよ!ごめんね変なこと言って。」


ゆきもコーリーに謝った。




「私は、女の人でも容赦しないもん!末喜をバッキバキにしちゃうから!」


春香はやる気満々だった。




「その意気じゃな!ふぇふぇふぇ。」




その時、ぽん爺の顔色が突然変わった。




「地獄耳じゃの…」


ぽん爺が呟くと同時に、空が飛び出してきた。




「ぽん爺!」


空が叫んだ!




「分かっとる!この子達には手を出させん。」




ゆき達は何が起こってるのか訳が分からなかった。


ただ、ぽん爺と空の様子からただ事じゃないというのは分かった。




「ゆきちゃん!春香ちゃん!コーリー君!私の後ろに来て!すぐに!」


空が大声で言った。




春香が空の元へ行こうとした時、春香の目の前に女性が立っていた。




「キャア!!」


春香はその女性と目が合った。




赤い着物を着た、髪の長いとても美しい女性だった。




「やめろ!!末喜!!」


空の皮膚が赤くなった。




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