3人の兵士
鉄扉から3人が入ってきた。
「空ー!やっほー!」
元気よく入って来たのは、童顔の女性。
紫の拳法着がやたら似合う、背が低い可愛らしいお姉さん。
「麒麟、おひさね!」
空がニコッと微笑む。
「ジェイス、大将でも出てきたのか?」
2人目は紅い鎧を全身に纏った大柄な男、見るからに強そうな雰囲気が滲み出ていた。
3人目は眼鏡をかけたヒョロっとした中年の男性だった。
無言で部屋の奥に座った。
「おう!お前ら来たな。紹介しよう、麒麟、レガムント、仙一だ。」
ジェイスが言う。
「初めまして!私は、春香です!よろしくお願いします!」
「柊 ゆきです、よろしくお願いします。」
「コ、コーリー ミギダスと言います、よ、よれしく、よろしくお願い致します。」
コーリーは膝が震えている。
「およよー、コーリー君めっちゃ緊張してるねー!可愛いーー!よし!この子は麒麟姉さんが預かっちゃおう!」
ビクッとするコーリー。
「麒麟、ダメだ、コーリーは、ぽん爺に預ける。」
ジェイスが、煙草を吸いながら言う。
「えーー!ぽん爺なの?がっかりだよー!」
「危なかったね、コーリー君。」
瞬がボソッと呟いた。
「瞬!何か言ったあ!?」
麒麟が瞬をギロッと睨む。
「凄いな、メンバー殆ど揃ってるじゃないか、シャナまで居るとは…。この招集は何事だ?ジェイスよ、要件を早く言え。」
レガムントと紹介された紅い鎧の男が、腕を組んでドスンと座った。
「そうだ…肝心の本題はいつ…話すのだ、我々も忙しいのだぞ…ジェイスよ…」
シャナが少しイラついていた。
「ジェイス、オルセンは絶対来ないよ。招集に来たことないし…にあは多分忙しいと思う。」
空が、ジェイスを促した。
「そーだな、まぁ全員揃ったことないしな!ふはは!本題を話すか!」
「ジェイス、その少女からヴィネットの匂いがするぞ。桐生家の娘か?」
突然会話をぶち込んで来たのは、仙一と呼ばれた男だった。
「なんだって!?」
空が春香を見た。
「ヴィネットを知ってるんですか?」
春香が、仙一に尋ねた。
ゆきもドキドキしていた。
仙一は春香をじっと見てから話しだした。
「お嬢ちゃん、ノワンから来たね、あそこはアップルリッツ学園か…。ヴィネットは空の実兄だ。そして君は…、魔力量が多いな…桐生の血だ、桐生一族でも稀な量だな。」
ポカーンとする春香。
「春香ちゃん、ヴィネットは元気にしてるの?全然分からなかったよ…」
空が春香に問いかけた。空はとても寂しそうな表情になっていた。
「ヴィネットは元気です!元気と言うか、あの人は無敵です!きっと忍とかなんだと思います!」
「あはは!ありがとう!春香ちゃん!忍もカッコイイね!」
空は春香の言葉で笑顔になった。
ゆきの中で【ヴィネットさん=鬼族】と繋がった。
(後で春香に忍じゃないって、教えなきゃ…)
「ふはは!よし!じゃあそろそろ本題を話すぞ!」
スコーン!
ジェイスの頭にオタマが当たった。
「なによ!ヴィネットの所に行ってたなら教えてくれてもいいだろ!」
「痛てて…忘れてたんだよ、すまんすまん!ふはは!」
「ジェイスさんは、空さんが寂しそうになっちゃうから言わなかったんだよ。」
瞬が本を読みながら呟いた。
「ふんっ!」
空が不貞腐れた。
「ジェイスよ、では改めて聞こう。今回の招集の意図を。」
仙一が仕切り直した。
「あぁ、今回の本題を言う、皆しっかり聞いてくれ。」
ジェイスが新しい煙草に火をつけた。




