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ゆきと春香  作者: のこころ
13/63

魔王



その男はいつの間にか部屋に居た。


ボロボロのローブを纏い、頭もすっぽりローブで隠れて口元だけが見える。


そして薄気味悪い声で問いかけた。




「…この子供達は…なんだ?ジェイス…」




コーリーの横に突然現れた男。


コーリーはびっくりして息が止まりそうになった。




「おお!シャナ、久しいな!よく来た。」




「…私の質問に…答えるべきだ…ジェイス…」




「んー?そいつらは、ムーンブルク軍に入隊させた。ふはは!」




「…なるほど…奴らの餌にする…とゆうことか…くくく…」




ゆき、春香、コーリーは、ジェイスの顔を見た。




「餌?意味がわからんぞ、シャナ。」




「くくく…餌だろ…そいつらを…襲わせて…その隙に…」




シャナの話の途中で、空の恐ろしい声が響いた。




「おい!…シャナ、それ以上冗談でも言ったら…消すぞ。」




部屋の空気が一気に張り詰めた。


ビリビリと耳鳴りが聞こえてくる。




「…空…私は…冗談が嫌いなんだ…がはぁ!!」




「きゃあー!」


ゆきと春香はへたりこんで抱き合った。





シャナの身体の3分の2が無くなっていた。


頭と上半身の一部になったシャナは床に転がった。




「おい、空もうやめろっ!」


ジェイスが、叫ぶ。




「あ?仲間に暴言を吐いたんだ、消すよ。」


空の皮膚は血のように赤くなっていた。




「いいからやめろ…命令だ。」




「ふん!」


空の皮膚の色は元の美しい白い肌に戻り、張り詰めた空気が元に戻ったのがよくわかった。




「あわわ…殺しちゃった…。」


コーリーも座り込んで震えていた。





「シャナさんが悪いね。」


瞬はゴロンと寝転んで本を読み始めた。





「…空…酷いじゃないか…」




転がっているシャナがみるみる元に戻っていく。





「きゃあー!」


ゆきと春香は更に強く抱き合った。





「この子たち3人は、仲間だ!今度ふざけたこと言ったら、ほんとに消すからね。」


空がシャナに怒鳴った。





「…分かったから…怒るんじゃない…鬼族は凶暴すぎるぞ…」





ジェイスはため息をついて頭をボリボリかいた。




「紹介しよう、シャナ エッペン 闇魔導師だ。」




「…勝手に紹介するな…全く…」




シャナは何事も無かったように完全に元に戻っていた。





「シャ、シャナエッペンて!」


コーリーは、急に思い出したように言った。




「餓者軍が出てくる前に世界を恐怖におとしいれた魔王じゃないですか!」





「ふぇふぇふぇ、コーリー君は物知りじゃのう。」


ぽん爺が笑いながら言った。




「ふはは!シャナは餓者軍にやられたんだよ!(笑)」


ジェイスはめっちゃ笑った。




「…うるさいぞ…過去の事はもういい…」





「…春香…魔王だって…知ってた?」


ヒソヒソ


「…魔王は知らない…でも魔王より空さんの方が強いんじゃない?」


ヒソヒソ




「…そこ!聞こえてるから!…」


シャナは、魔王のツッコミをした。

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