3階
秋晴れの朝
涼しい風が心地よく吹き抜ける
「空さん、おはようございます!」
ゆきは、食堂に居た空に挨拶をした。
「あら!おはよう、早起きね、まだ日も出てないよ。」
「私いつもこれくらいの時間に起きてるんです。朝食作るんですよね!お手伝いします!」
「ふふ、ありがとう。でも、もう朝食は、作っちゃったから大丈夫よ。」
「えっ!?もう、作っちゃったんですか?空さん…何時に起きてるんですか…」
「私はね、睡眠をとるのは3日に1回かなー。」
「ええ!?何でそんなに寝ないんですか?」
「私は鬼族なんだ、知ってるかな?」
「鬼族?鬼なんですか?」
「うん、鬼族は鬼だと思う。(笑)」
「でも!鬼なのに、空さん凄く素敵な人だし!あの…。」
「ふふ、ゆきちゃんありがとう!鬼って本とかでは、悪いイメージがあるもんね。実際の鬼は、人間社会で普通に暮らしていたりするんだよ。悪事みたいなことはしないんだ。」
「そうなんですね!良かった…。」
「ただ鬼族は、人間よりも強いよ(笑)」
「強くて優しい空さんですから!完璧です!」
「参ったね。こんなに褒められたのは初めてだよ。」
空は頭をポリポリかいた。
◇◇◇◇
ジェイス、ぽん爺、空、ゆき、春香、コーリーは食事を済ませて、3階に集まることになった。
ゆき達が個室を貰ったのは2階。2階は全て寝室で、1階は、食堂、食糧倉庫、大浴場、洗濯場。
3階は、謎だった。
空を先頭に、みんな3階の階段を上がる。
ジェイスは先に3階に行ったらしい。
「空さん、3階って何があるんですか?」
春香が聞いた。
「作戦会議室だよ。」
「えー!なんか軍隊っぽいですね!」
「春香さん!ムーンブルク軍です、軍隊ですよ!」
コーリーが一度ズッコケてからツッコんだ。
春香はてへぺろした。
3階に上がると正面に扉が1つあった。
「3階は作戦会議室だけなんだ。この家で1番広い場所。じゃあ、入るよ。」
ゆきはドキドキがMAXだった。
中に入ると、部屋の奥にジェイスが腕を組んで立っていた。
空色の青い上下の服にマント、腰には剣を、みんなを迎えに来た時の格好だ。
「ジェイス様やっぱりかっこいいー!」
春香が叫んだ!
みんなコケた。
ジェイスの横に大きな鉄扉があった。
「ジェイスさん、その扉は…外から見えた扉ですか?」
コーリーが聞いた。
「そうだ、この家のもうひとつの玄関てとこだな。」
「え… ここ3階ですよね。」
その時!春香の目つきが変わった。
「近づいてる!イケメンが近づいて来るの!」
「ゆきちゃん…春香ちゃんどうしたの?いつもこうなの?」
空が小さな声で呟いた。
「春香のイケメンレーダーが発動したんです…すいません。」
ゆきは恥ずかしくて何故か謝っていた。
そして、3階の鉄扉が開いたのだった。




