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空(スカイ)へ~夜明けに気付いたドラゴン達は空へ飛び立つ。(気付かない内に運命急上昇中その6)  作者: 龍冶


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第24話

 

 スカイは瞬間移動してカーピンの別荘上空まで戻り、ふとユン婆ちゃんは空を見上げていたなと思いだした。庭園にすかしを連れて降り、空を見上げてみる。

「そうか、婆ちゃんはソールさんの事を思い出していたんだろうな。パートナーだった魔法使いさんはずっと前に誰かに殺されたし。爺ちゃんは知っているらしいことは話さないしな。そしてあいつらは必死になって、磁気パワーを手に入れようとしていやがった。どういう事?みんな隠し事していちゃ話にならないや。すかしもそう思わないか」

「ならない」

「あ、お前タブレット貰ったからな。賄賂と言うほどでもないが、袖の下?に影響されているな。近頃じゃあ、そういう考えが通用しない世の中になりそうだな。あいつらの王や主な家来みたいなのを失ったあの国はどうなるかな。爺ちゃんが言わなかった、お前の魔法使いを殺した犯人かも知れない国の奴は、攻めて来るかも知れない。ヘキジョウさんっ子と先祖が同じって言っていたな。そんな国だったそうだけど。滅ぼされるのかな。知らない奴らに。でも、俺らに喧嘩売るような事しないで、親しくしようとか交渉とかしていたら、違う結果になるかもしれなかったんじゃないか。国交を開始した後、磁気パワーを分けてくれとか言ってみれば……断られると思ったんだろうな。だけど、戦争を始めるんだったら、味方は多い方が良いとは考えなかったのか。……考えなかったから俺を攫ったり、レンさんの磁気パワーを狙ったりしたんだろうな」

「それ、スカイが今考えたのか」

「そーだよ、ユン婆ちゃんが空を見ていたからね。俺も見ていたら思いついた」

「多分ヘキジョウさんっ子との祖先が同じ国は亡びるな。俺らの国にも攻めて来るだろなそいつら」

「その件は同じ意見だな」

「うん」



「おや、戻って来たんだなスカイ。また朝の練習に来るか」

 仕事帰りの騎士さんが声をかけて来た。騎士さんが自分たちの宿舎に帰ろうとしているのに出会ったスカイだ。

「うん。多分明日から行く。剣の使い方、また教えてください」

「横の奴は前は見かけなかったな」

「すかしって言って、僕の使い魔になったなんだけど、お前も練習するか」

「する」

「へー、君も練習に来るか。前はセブン達も来ていたけど。セブン達とは一緒に居ないんだな。仲間じゃない様だね。使い魔に誰がなるかで喧嘩でもしたのか」

「してない。あいつらが怒っているだけ。スカイが決めたんだし」

「そうだよな。こういう事はご主人さまの意向だからな、ま、明日から頑張れよー」

「スカイ、明日は俺が相手してやるからな」

「わー、面白そうだな」

 数人の騎士さんが通りがかって、声を掛けられたりしたスカイ。

 部屋に行こうと館に入ると、セブン達が廊下をうろついている。スカイを待っていたのだろう。

「セブン、明日からまた騎士さんの練習に入れてもらうからな」

 スカイが声をかけると、

「スカイは、俺ら、前みたいに相手してくれるの」

「決まっているじゃないか。前から使い魔の話はしていなかったろ。お前らとは只の、お・と・も・だ・ち」

「そうか、そうだったよな」

 セブン達が機嫌良く自分たちの部屋に戻ったので、スカイもやれやれと思いながら部屋に戻った。

 すかしは、タブレットを持っていそいそ自分の部屋に入ろうとしている。

「すかしは風呂に入らないのか」

 一応聞いてみるスカイ、

「スカイは、蛇が風呂に入っているの見た事あるか」

「ない。ヤモリが風呂に入っているのも見た事は無いが、あいつらは風呂に入っているけど」

「ふうん、俺、今日は入らない」

「そーかい」



 次の朝、スカイが騎士の朝の練習場に行こうと早起きして用意していると、すかしも行くつもりで、すでにドアの前で待っていた。だが、タブレットも手にしている。

「すかしはタブレットも要るのか」

「今日、スカイの婆ちゃんから貰った服着て行こうとしたら、タブレットも持って行かなければならない気がした」

「すかし、それはな、そんな気がしただけで、タブレットを持って行ったら、行ったで、タブレットが邪魔な感じがしてきて、不味い気分に段々なって来そうだな。持って行ったらお前が困ることになる。多分なる」

「わかった」

 すかしがタブレットを置いて行く気になって、ほっとするスカイ。内心『使い魔さんには候補だった奴を含めて、気を遣うな、俺も』 


 スカイ達が騎士さんの練習に混ざって過ごしていた頃、砂漠の向こうに建設されていた国、ヘキジョウさんの祖先と同じ祖先である、進化していたドラゴンの末裔の国は、その国の隣にあった別の祖先をもつ国に攻められていた。国王と主だった政治家や役職の者は姿無く、指示を仰ごうにも、指示する者の居ない大勢の兵隊や使いようによっては役に立っていた筈の武力も、使われることもなく、戦争にもならず滅びてしまった。

 磁気パワー、彼らはどうしてそのパワーに拘り、欲したのだろうか。


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