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ドS配信事故を起こしたら、人気配信者と元カノと女神M女が釣れたので、一緒にダンジョンの覇者になることにした  作者: あきかたりれお


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第18話最期の命令。M女死す?!


スキル【ドS】


俺の"支配したい"という気持ちに呼応し、力を与えてくれる。しかし魔力は荒波のように激しく、あっという間に器から零れてしまうのだ。そのせいで無駄な魔力を放出し即ガス欠に。


だったら――


サソリが爆散するギリギリの魔力を鞭先に集中させる。無駄な魔力をカットし感情の矛先をコントロールすることができれば、この俺の意思を飲み込むほどの膨大な力を自在に操れるはずだ――!


「ゔぐっ!」


言うは易し。なけなしの魔力が離散し魔力切れを起こしかけて体がふらつく。


「クソ……言うことを、ききやがれ!お前は俺の力だ!俺に従え!」


バチッバチッ


黒い雷が手元に収束。不格好だが、これでいい


黒雷ラムズ憤怒アグニ!!」


鞭を地面に叩きつける。地面から黒い光が放出し轟音と共にサソリの全身を吹き飛ばした。


クソッ……なにがドSだ情けねぇ……取りこぼし、た……


残り二体。しかし致命的な二体だ。俺はもう指一本も動かせない。傾く体に迫る、黒い毒矢。


瞬きひとつの合間に赤黒い輝きが、毒矢を遮った。


「上出来だ!あとはアタシに任せな!」


少女の身の丈に似合わぬ、大太刀。その一振は美しく輝く、赫灼かくしゃくの放物線を描く。


火山――?!


マグマの一振が最後のサソリを葬った。


「た、倒したのか……終わった?」


「いよーし!快調快調!流石アタシ!」


シュリがツインテールをゆらながら大太刀を収める。俺は同時にエレミアへと駆け寄った。


「エレミア!生きてるか?!」


「い、イリス様……わ、私……イリス様の命令、護ってま、す……」


「!……あぁ。偉かったな。凄いぞ」


エレミアの頭を撫でる。体が冷たい。助からない。


ダンジョンで人が死ぬことは珍しく無い。もちろん放送事故として配信は自動で落とされるしチャンネルは一次封鎖だ。


「俺はエレミアの主人失格だ……」


「いえ……最後に大好きな鞭さばきが見れて、至上の命令をいただけて私は幸せでした。イリス様。どうか、眠る許しをください……」


「嫌だ……嫌だエレミア!死ぬな!」


失恋で傷んでいた俺の心を包み込み、本性を好きだと伝えてくれたエレミア。短い付き合いながら、俺の中で大きな存在になっていたことを自覚する。


もう、遅い。


「っ……ちょっと!死ぬなんて有り得ないわよ!アンタが死んだら、私がイリスを貰っちゃうのよ?!それでもいいの?!」


駆け寄ってきたアヤが回復魔法をかける。外傷は癒されても毒は消えない。


「アヤ、さん……イリス様のこと、お願い、します……」


「馬鹿!アンタのことは正々堂々真正面から勝ってやるわ!私に負ける前に死んでんじゃないわよ!」


「エレミア!おぃ、エレミア!!」


「イリス様……大好き……」


「エレミアァアア!」


エレミアの体を抱いて咽び泣く。


トントン、そんな俺の肩を叩いたのはシュリだった。


「あー、盛り上がってるとこ悪いんだけど、ちょと退いてね〜」


緊迫した雰囲気には似つかわしくない声色に俺もアヤも呆気にとられる。


「神ゼウス様から与えられし神力にて命ず……この者に、毒消しの加護を与えよ」


ボッ


エレミアの体が炎に包まれる。俺とアヤは二人揃って悲鳴をあげた。


「何やってんだ?!」


「火葬早すぎるわよ!!アンタ人の心あるの?!」


二人してシュリに詰め寄る。


「火葬じゃないっての!加護を与えてやったんだよ。アタシのマグマちゃんは毒なんかに負けないんだからね〜」


「うぅ……」


炎が収束すると共に聞こえてきた呻き声。振り返ると、衣服が焼け焦げ霰もない姿となったエレミアが起き上がっていた。


「あれ……私、確か毒を食らって……」


「エレミア!よかっ……」


無事が嬉しくて油断した。シュリの加護のマグマは人体は燃やさないが衣服は燃やしてしまったらしい。


真っ白な肌。柔らかな胸。滑らかな括れに至るまで丸見え――


「きゃぁっ!」


エレミアが胸と股を抑えて縮こまる。俺の頭が一気に熱くなった。


「うわああっごめん!見てない!何も見てない!!はっ配信!配信消さなきゃ!あ……よかった。死に際を感知して落ちてる……」


「アンタイリスになんてもの見せてんのよ?!それでイリス!他の女の体見て鼻の下伸ばさないでよね!不潔!」


「伸ばしてねぇよ!いいからそのっ、さ、さっさと服着てくれ!」


「ふぇえ〜ん……嫁入り前なのにぃ……こ、こんな姿にされたら……もうイリス様に責任とって結婚していただくしかありませんよぉ」


「何言ってんのアンタ?!このまま砂漠に埋めてやるわ。イリス、スコップ貸して」


「あは〜ごめんなぁ。加護与えるの初めてで加減間違えちゃったみたいだ。でもま、命助かったんだし、感謝してくれよな?これでアタシが本物の女神だって信じただろう?」


ピキッ


俺とアヤの額に同時に浮かぶ青筋。


「「元はと言えば、おアンタのせいだろうが(でしょうが)!!!」」


たは〜と頭を掻きながら悠長に笑うシュリ。

こんな奴が女神だなんて、世も末である。















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