第5話 『家族を大事にしなさい』の重さ
母方の祖母は、遠方に住んでいたこともあり、普段は別々の生活だった。
だからこそ、毎年夏休みになると、母の実家へ遊びに行くのが恒例で、幼い頃の私は、その時間を楽しみにしていた。
小さい頃の私は、母方の祖母に、よく懐いていた。
一緒に遊んでもらったり、優しくしてもらったりして、祖母のことが大好きだった。
けれど、私が成長するにつれて、祖母との関係は、少しずつ変わっていった。
祖母は会うたびに、
「家族を大事にするんだよ!」
と、まるで口癖のように、言ってきた。
最初は何気ない言葉として聞き流していたが、成長するにつれ、その言葉がだんだん重く、鬱陶しく感じるようになった。
家族の中で、私がどんな扱いを受けているかを知らないまま、ただ
「家族だから!」
と押しつけられるような感覚が、心に引っかかっていた。
さらに、祖母は私の言動に対して、余計なところまで口を出してくるようになり、
「そこまで言う必要ある?」
と心の中で何度も思うほど、細かいことまで干渉してきたから、次第に祖母と会うこと自体が憂鬱になっていった。
時々、祖母から電話がかかってくることもあった。
けれど、電話越しに話すのもだんだん苦痛になり、受話器を持つ手が重く感じるようになった。
幼い頃は、大好きだったはずの祖母。
けど、成長するにつれ、祖母の言葉や干渉が私にとって
『負担』
へと変わっていったのでした。




