第42話 影が消え、灯りが強くなった瞬間
若作りおばさんとシフトが重なる日々は、私にとって大きなストレスだった。
他のスタッフからもギャンギャン言われるし、
お客さんからの苦情も多く、心がすり減っていく感覚だった。
本当は、辞めるつもりなんてなかった。
奨学金のためにも働き続けたかったし、都会で暮らす夢があったから、お金を貯めたかった。
けど、
「このままじゃ心が壊れる」
そう思うほどに、追い詰められていた。
ある日、私は店長に言った。
「休み期間が終わったら辞めたいです」
すると、店長は聞いてきた。
「いろんな人からギャンギャン言われるから?」
弱みを見せたくなかった私は、
「学校の都合で……」
と嘘をついた。
後日、上層部の人からも同じ質問をされた。
「どうして辞めるの?」
私はまた、同じように答えた。
「学校が忙しくて……」と。
すると、上層部の人は、こう提案してくれた。
「じゃあ、休み期間が終わったら、状況が落ち着くまで休んでいいよ。」
その言葉に救われた。
休み期間後、しばらく休職し、学校の行事が落ち着いた頃に復帰した。
すると、あの若作りおばさんは、私が休んでいる間に退職していた。
「ああ、やっと働きやすくなる」
と、胸の奥がふっと軽くなった。
実際、職場の空気は一気に穏やかになり、私は以前よりずっと働きやすくなった。
休み期間中は、デパートのバイトが終わった後に、コンビニへ行くという朝から夜までのハードな生活だったけど、奨学金の返済と、いつか、都会で暮らす夢のために、必死で働き続けた。
その結果、奨学金は一括返済できた。
そして、都会で暮らすための資金も貯めることができた。
「ここから、私は本当に自分の人生を始められる」
そう思えた瞬間でした。




