表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
灯りの記録 〜幼少期から実家を出るまでの記録 番外編〜  作者: なかみね ひまり


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
41/51

第41話 優しさが踏みにじられた職場で


デパートの名物品コーナーは、年配の女性スタッフが多い職場だった。


そのせいか、女同士の『良し悪し』がはっきりと目に見える場所でもあった。



その中でも、私を露骨に目の敵にしてくるおばさんがいた。年齢の割に、濃いアイメイクをしていて、どこか攻撃的な雰囲気をまとっていた。


バックヤードで着替えてる時も、ノックもなく扉を開けられたことが何度もあった。


幸い、着替えは終わっていたけど、


「なんで、何も言わずに開けるんだよ。絶対わざとでしょ」


と、胸の奥がざわついた。



ある日、外国人のお客さんが来て、商品のことで質問をされたことがあった。私は英語が話せないから、何を言っているのか分からず、戸惑っていた。


そのタイミングで、あの『若作りおばさん』が通りかかった。


「どいて!」


そう言っては私を押しのけ、代わりに対応してくれたけど、お客さんが帰った後、おばさんは私に向かって、


「もしまた、同じことが起きたらどうするの?これは、あなたの説明不足よ」


と一方的に、私が悪いみたいな言い方をしてきた。



「説明不足って言うけどさ、私は英語が話せないのに、どう説明すればいいんだよ」


と、心の中で叫んだ。



他にも、商品の補充をしていたら、


「まだあるのに、そんなにつけ足す必要ないでしょ」


掃除をしていたら、


「埃が舞うから、安易に掃除するな」


と、何をしても文句をつけられた。



特に土日は忙しく、次々とお客さんが来る。


接客だから、苦情も多かった。


その中には、私への苦情もあった。



苦情が入ると、若作りおばさんは決まってこう言ってきた。


「苦情が来たんだけど」


と、まるで私に当たるように怒ってきた。


その苦情のひとつが『保冷剤』の件だった。



ここでは生モノも取り扱っていて、保冷剤もあった。あとから知ったのは、


「1時間以内なら、保冷剤はつけない」


というルール。



けど、入社した頃、そんな説明は一度もなかったし、むしろ、教えてくれたスタッフはいつも


「保冷剤はどうされますか?」


と聞いていた。


だから私は、その通りにしていただけだった。



お客さんがせっかく買ってくれた商品が傷んでしまったら、それこそ苦情の元になるし、それが原因で、


「返金しろ」


と言われたら、もっと面倒になる。


だから私は、


「保冷剤つけますか?」


と、あえて聞いていた。



なのに、若作りおばさんは、こう吐き捨ててきた。


「あなたがそんなこと聞くから、


『前はつけてもらえたのに』


って苦情が来てるのよ!」


と、頭ごなしに怒られ、


「こっちの配慮をなんだと思ってんだ」


と、胸の奥がぎゅっと痛んだ。



「私はただ、丁寧に対応したかっただけなのに」


そう言い返したくて、仕方がありませんでした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ