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灯りの記録 〜幼少期から実家を出るまでの記録 番外編〜  作者: なかみね ひまり


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第40話 働く世界で初めて知った大人の影


コンビニのバイトを始めて1ヶ月くらい経った頃、学校の近くにあるデパートの名物品コーナーがリニューアルオープンすることになった。


時給も高く、コンビニバイトだけでは奨学金を賄うのに少し足りなかったから、休みの日や長期休暇の時だけ、日勤で働くことにした。



最初は、レジが中心だった。


けど、そこでは宅急便の取り扱いもしていたから、コンビニよりも複雑な手続きが必要だった。



ある日、レジを担当していた時、お客さんから


「別の場所で買った商品も一緒に送りたい」


と依頼されたことがあった。


まだ新人だった私は、判断がつかず、ベテランスタッフに相談した。



スタッフは中身を確認し、


「これはナマモノだし、一緒に送ると傷む可能性があるから、お断りしてきて」


と言ってきた。私は言われた通りに、


「こちらの商品はナマモノのため、一緒に送ると傷む可能性があるので、お客様自身でお持ち帰りいただくのがよろしいかと思います」


と、お客さんに伝えた。



すると、お客さんは


「なんで、人が買ったモノを勝手に見るんだ!」


と、突然怒り出し、そこから状況は一気にこじれた。


私はただ、指示された通りに伝えただけなのに、お客さんの怒りは収まらず、レジ前はピリついた空気に包まれた。


最終的には、店長が出てきて対応し、お客さんもなんとか納得してくれた。



けれど、その後だった。


店長は私に向かって、こう言ってきた。


「勝手に中身を確認して……さっきのお客さんは納得してくれたけど、本当なら殴られてもおかしくないよ」と。


まるで、私の判断でトラブルが起きたかのような言い方だった。



「は? 私はちゃんとベテランスタッフに確認したし、その人が『中身を見て伝えて』って言ったから、その通りに伝えただけなのに、なんで、私だけが責められないといけないんだ。元はと言えば、そのベテランスタッフがことの発端を起こしたと言っても過言ではないのに、なぜ、一方的に私に罪を擦りつけるんだ」


ってじわじわと怒りが込み上げてきた。


だけど、肝心となることの発端を作ったスタッフには何も言わず、私だけに責任を押しつけるような態度。


胸の奥がぎゅっと痛んだ。



「なんで、私ばっかり」


「なんで理不尽な大人って、どこにでもいるの?」


悔しさと悲しさでいっぱいになりながら、私はその日も黙って帰路についたのでした。

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