第25話 受験生としての復帰と、押し寄せる期待
そうこうしているうちに月日が流れ、私は3年生になった。
受験生ということもあり、翌年からは高校に通わないといけない。
教室に入ることに強い抵抗があった私は、
『相談室登校』
というかたちで学校に復帰した。
本音を言えば、
「高校なんて行かなくてもいい」
と思っていた。
けれど、世間体だけは過剰に気にする母に責められ、
「高校だけは卒業してくれ」
と懇願されたため、塾にも本気で通うようになった。
しかし、復帰してすぐに、カウンセラーの先生や担任の先生から言われたのは、
「本当は、教室に入れるようになって、みんなと話せるようになるのが、一番なんだけどね」
という言葉だった。
「これから頑張っていこうって時に、開口一番それかよ。ますます、私のやる気を失せることを言うよな」
と、心の中でそう思った。
最初の頃は、午前中だけ学校で勉強し、午後は家に帰って、また勉強するというサイクルを送っていた。
けれど、先生たちはさらに、要求をエスカレートしてきた。
「今度は給食も食べて、1日学校にいられるようになろう」と。
大人数が苦手で、人見知りなのを知ってるはずなのに、保健室で勉強している子たちまで呼び寄せ、最終的には、その子たちがいる空間で、勉強するのが日課になった。
その部屋では、それぞれが個々でおしゃべりをしていることもあったが、私は自分の勉強に集中したかったから、誰とも話さず、黙々と机に向かって勉強していた。
時々、生徒の様子を見に来る先生を捕まえては、個別に教えてもらうこともあり、ひたすら頑張っていたのでした。




