第20話 暗闇に差し込んだ光
辛い状況が続いてた中で、ひとつだけ嬉しい出来事があった。
それは、めるちゃんという気の合う友達ができたこと。
めるちゃんは、同じクラスではなかったけど、体育の授業が合同だったおかげで、自然と顔を合わせる機会があった。
話していくうちに、趣味や思考が似ていることが分かり、すぐに意気投合した。
休みの日には、お互いの家を行き来したり、街へ遊びに行くこともあった。
めるちゃんと過ごす時間は、本当に楽しかった。
その瞬間だけは、学校での苦しさを忘れられた。
けど、私の教室は、休み時間になるたびに、私の嫌いな男子たちの溜まり場のようになっていった。
教室にいるのが限界に達した私は、頼りにならない親でもなければ、担任の先生でもなく、スクールカウンセラーの先生に
「学校に行きたくない」
と初めて本音を伝えた。
私の話をひと通り聞いてくれたカウンセラーの先生は、
「また来てください」
と言ってくれたが、ちょうど夏休みに入ってしまい、続きの相談ができないまま、1学期が終了した。
そんな時、学校から
『子どものためのお悩み相談室』
というチラシが配られた。
そのチラシには
『18歳までの子どもたちが対象』
『身近に相談できる人がいなくて、誰かに今、抱えてる悩みを聞いて欲しいとか、楽しかった出来事を共有したいなど、どんなことでもお気軽にどうぞ』
と書かれてあり、それはまるで、私のために配られてるように思え、誰かに心の声を聞いてほしかった私は、夏休みの初日に、思い切って電話をかけた。
話しているうちに、胸の奥に溜め込んでいた悲しみが込み上げてきて、気づけば泣いてしまっていた。
それでも相談員さんは、責めることも否定することもせず、ただ
「うんうん」
と、私の話を受け止めてくれた。
その優しさに触れた瞬間、私は初めて
「思ってることを、正直に話してもいいんだ」
と感じることができたのでした。




