003話 キテレツな領地の視察の始まり。
この作品を選んで、お読み頂きありがとう御座います。
この物語はフェイクションです。
物語中の世界観は独自の世界観で書いておりますので、法律、慣習、習慣、常識等に異質な部分が多々ありますが、其れ含めて楽しんで読んで頂きたいと思います。
レティリアはティアスが言う『婿の務め』のお陰で今朝も体長が最悪ではあるが、多少『婿の務め』に対する耐性が付いたのか何とか何時もの時間に目覚める事が出来た。
「うっ、はぁ~、もうまだ経験が浅いから手加減して欲しいのに、旦那様の鬼畜野郎め」
レティリアは隣でまだ寝ているティアスの頬を人差し指で軽くとっ突く。
「うっんん、嫁かお早う、今朝は起きれたのだな」
「えぇ、何とかね、本当にもう少し配慮して下さっても好いのでは、まだ慣れていないのですから」
「そうか、昨晩は随分と手加減したがな、それに嫁こそ気持ち良さそうにしていただろうが」
「うっ、そりゃ~ね、初夜の時よりはその少しは気持ち良かったけど・・・もう旦那様は何を言わせるのですか、もう知らない、もう好いから起きましょう」
レティリアは旦那様に言われて否定できず、確かに快感を感じていた事に恥ずかしくなり、思わず手許に有った枕を旦那様に投げつける。
「おっと、全くよく文句を言う嫁だな、まぁ、それがまた可愛いだがな」
ティアスは嫁が照れ隠しで投げて来た枕を受け止めて、照れる嫁がさらに愛おしく思えていた。
レティリアとティアスは二人でシャワーを浴びてから、ティアスは自分の部屋へ行き着替えて、レティリアは専属メイドのソフィアを呼んで身形を整える。
それから二人でダイニングルームに行くとお母様だけが一人で朝食を食べていたので挨拶をして自分達の席に座る。
「お早う御座います。お母様」
「お早う、義母殿」
「お早う、昨晩も励んでいたの」
「当然です。婿の務めをきっちりと果たさせて頂いてます」
「うふふ、それは頼もしいわ」
リビアンス夫人は微笑みながら、チラとレティリアを見る。
「うっん、ところでお父様はもうお出掛けしたの」
レティリアはお母様にチラ見されて恥ずかしくなり、話題を逸らす為にお父様の事を尋ねる。
「えぇ、今朝早くに出掛けたわ、重要な商談があるとか、また1週間くらいは帰ってこないかもね」
「お父様もいい加減に下の部下に任せれば好いのよ、お母様は淋しくないのですか」
「別に亭主元気で留守が良いとも言うでしょう、私も何かと忙しいのよ、それに今日は久々に騎士団を連れて魔物の間引きに行く予定よ、今日は領内の視察に行くんでしょう」
「そうだけど、ゴメンね、当分は行けそうにないかも」
「好いわよ別に新婚だものね、それに婿殿にも領内の事を知って貰わないと物事の良し悪しの判断が出来ないもの」
そんな会話をしながら配膳されて朝食を二人で食べて、魔物の間引きに出掛けるお母様を見送り、それから暫くして食べ終わるとカティスと合流する為に執務室へ向かう。
カティスと執務室で合流するとお弁当を持った専属メイドのソフィアを連れて、城の地下駐車場へ向いうと5台も横に並べられたティアスとカティスが見慣れない車を見る。
「これは何だ、車が付いているが」
「うふふ、魔導車よ、開発期間5年を費やした私の自信作なの、さぁ、二人とも後部座席に乗ってくれる」
レティリアは自慢気に魔導車の後部座席のドアを開けて、旦那様とカティスに乗る様に促す。
レティアは旦那様とカティスを後部座席に座らせるとシートベルトの付け方を教えて付けさせてから、運転席にレティリアが座り助手席にはソフィアが座った。
ブオーン、ドドド、ブオーン、ドドド・・・・。
「おい嫁、凄い音がしてるが大丈夫なのか」
「ふふふ、大丈夫ですよ旦那様、この音は魔導エンジンが動いている音ですから、それでは出発するわよ」
ブッオン―、ドドドドド・・。
レティリアはギアを入れてアクセルを踏んでゆっくりと走り出して、地下駐車場から地上へ出るとスピードを上げて猛スピードを道路を走り抜けていく。
「オイ嫁、飛ばし過ぎじゃないのか大丈夫なのか」
ティアスは見た事のないスピード走り、外の景色が尋常ではない速さで流れて行くのを見て肝が冷えて行く。
「えっ、このくらい飛ばさないと視察場所を周り切れませんわ、もっと飛ばしますわよ」
「そうですわね、怖ければ外を見なければ大丈夫ですわ」
ソフィアは後に座る二人を見て微笑みながら助言する。
公爵邸の城から出発してから1時間半ほど街道を猛スピードで走り、漸く目的地の塩湖の傍に在る塩の精製工場の駐車場に到着する。
「到着しましたわ、アレ、旦那様とカティス様は具合でも悪いのですか、お顔が真っ青ですけど」
「大丈夫な訳がないだろう、何なんだ。この魔導車と言うのは、それに飛ばし過ぎだ」
「まぁ、慣れれば大丈夫ですわ、ねぇ、ソフィアも最初は同じ様に酔ってたけどね」
「うふふ、そうでしたわね、慣れれば大丈夫ですわ」
ソフィアは颯爽とドアを開けて降りると後部座席のドアを開けた。
「うっ、何か気持ち悪いな、立っていても何か宙に浮いている感じだよ」
ティアスは完全に車酔いを起こして足元がふらつく。
「私もダメです。気分が悪いです・・・・」
カティスは気持ち悪くなり今にも吐きそうになる。
「ソフィアも、不味いです。例の物を直ぐにカティス様に上げてくれる」
レティリアはカティスが今にも吐きそうになっているので、ソフィアに命じてビニール袋をカティスの口元に広げた。
カティスは口元に広げられたビニール袋の中に何度か嗚咽しながら吐くと、ソフィアがカティスの背中を摩って上げているとだいぶ気分も落ち着いて来た
「ソフィアさん、すいませんでした。何とか落ち着きました」
カティスは今回の件で魔導車に対し若干のトラウマを抱えるハメになる。
気分転換に少し外を歩いて広大な塩湖の畔まで行き、その塩湖の先に聳えるエルロイ山脈の山々が連なる広大なパノラマを見て貰った。
「うふふ、旦那様ここから眺めるエルロイ山脈の景観は素晴らしいでしょう」
「あぁ、そうだな好い眺めだな、だいぶ気分が良くなったよ」
「そですか、それは何よりです。カティス様はどうですか」
「はい、何とか回復しました。ご心配をおかけしてすいません」
「うん、それじゃ、工場の方へ行きましょうか」
レティリアは工場へ向い歩きながら、二人の様子を見て視察先を一つ減らそうかと考え始める。
それ後は塩の精製工場内の設備を視察し、近くに在る浄水場を視察してもらい、近くに在る公園でお昼のお弁当を食べることにした。
「カティス様もし食べられそうになければ無理は食べないでね、これからまた魔導車で移動しますから、今度は遅めで走る様にしますけど」
レティリアは車酔いしたカティスに気を使う。
「奥方様、無駄にご心配かけてすいません。もう大丈夫なので気にしないで下さい」
カティスは主でもある奥方様にあまり心配かけないように気を使い、塩おにぎりを2個程食べたけど意外と行けた。
お弁当の中身は塩おにぎりと卵焼きと唐揚げにレモンと里付けに保温ポットに入れてある緑茶をカップに入れてフォークを使いおかずの卵焼きと唐揚げを食べた。
「今日1日で周れそうも無いから、近くに在るお婆様が住む別邸に泊る事にしました。さっきソフィアに電話で伝えて貰いましたわ」
「うっん?嫁、電話とはなんだ」
「えっ、電話ですか、う~ん、何んと説明すれば良いかしら、声を先方に届ける機械と言った方が分かりやすいかしら、まだ主な場所にしか設置してないですけどね」
「それはまた興味深いですね、そんな物があればかなり便利ですね」
カティスは直ぐに遠くの相手に連絡できると言う事に強い関心を持つ。
その後はワイン生産工場を周ってからお婆様の住む別邸に向い、元王家の王女であるルキアナにティアスが初対面をして挨拶をする。
「お初にお目に掛かります。ティアスと申します」
「あぁ、甥のユグリスの子かよくぞ我が公爵家に婿入りして下された。孫のレティリアの事を宜しく頼みましたよ」
「俺の方こそ公爵家に婿入り出来た事を喜ばしく思っているので、今後とも宜しくお願い致します」
ティアスは先代の王の妹であるルキアナ王女は身体が弱いと聞いていたが、見る限りでは丈夫そうに見えたので不思議に思った。
「うふふ、何か旦那様はお婆様がお元気でいる事が不思議だと思っていませんか」
「あぁ、正直そんな感じだけどな」
「お婆様は魔素欠乏症だったのよ王都の方はかなり魔素が薄い様ね、ここの領地は魔物が発生するくらい魔素が濃いから、ここに嫁いだら元気に成られたのよ」
「なるほどな、要は空気が合ったと言う事か納得した」
その晩は別邸で一晩過ごしレティリアはいくら旦那様でも今晩は流石に婿の務めを控えるかと思ったけど、結局何時も通りに勤めを果されてしまった。
お読み頂き、ありがとう御座います。
もし面白いと思い頂けたなら、ブックマーク、いいね、リアクションの評価をして頂きますと励みになりますので、宜しくお願い致します。




