第334話 道の駅高松アフターと独占インタビュー
迎えに来た金と銀の公爵令嬢達、レイにルミちゃんとテルちゃんを乗せた車が道の駅、高松を離れた時だった。
食堂やお土産を売っている建物から黒い煙が上がり、ドーン、ドーンっという音と共に大爆発が起こる。
「一体何が、起きた?コメントで教えて!」
爆発を眺めならレイは視聴者に尋ねる。
〝レイちゃんに聞かれた、教えてあげよう〝
〝どうやら、厨房内で喧嘩があったらしい〝
〝詳細は、リンク先を見てwww,haishin.takamatsu〝
レイはリンク先を開き、スマホの映像を室内に投影する。
厨房の中に、レイ達や公爵令嬢達が居ると勘ぐった配信者が厨房に侵入。
衛生面の観点から料理長が、配信者を追い出そうとし怒鳴った所、隠していると確信した配信者が「ココに居るぞ」っと他の配信者を呼び厨房に他の迷惑系配信者達も乱入。
怒り狂った料理長と配信者が厨房内にてもみ合いになり、料理中の揚げ物と油が落下、周りに着火。
その時、他の配信者達は冷蔵庫内や他の大型の調理装置内を雑に開けて見ており接続されていたガス栓を破壊、ガス爆発を起こしたのだ。
大爆発により料理長以下、厨房にいた全員が即死。その様子を遠巻きに眺めていた一般市民も飛んできたガラス片で大けがを負っているのだ。
「うぁ……なにこれ、小森刑事の殺人人形に警告射撃をするより酷くね?」
〝草ww迷惑系の爆発>警告射撃した小森刑事ww〝
〝全放送局が、この道の駅を話題にしてて草ww〝
〝お、ようやく、警察が来たのがライブカメラで見えた〝
レイの中では、殺人人形との戦闘直前に警告射撃をした小森刑事が一番迷惑な存在であり毎回、いい加減に扱っていた。
が、今の映像を見てレイ達にインタビューをする為に、集まった配信者の連中が迷惑な存在に順位が入れ替わる。
「はぁ、こんなんじゃ、当分の間はインタビューの独占方式でニラニラ動画と米国とエングランドの記者さん以外にした方がよいね?エリーちゃんリーリエちゃんどう思う?」
「ウーン、リーリエは皆とお話ししたいと思う。でも私達とインタビューすることで沢山の人が酷い目に合うなら、決まった人たちとお話しした方が良いかもっと思いますわ」
「私も、リーリエの意見に賛成ですわ!前回のインタビューで最後までいた米国と我が国の記者と日本はニラニラ動画の記者のみが我々へのインタビューと放映権がありますわ」
〝うぁ……ニラニラ動画さん頑張って……〝
〝最後まで居たww大陸ニキww途中で退場したからねww〝
〝ミラー配信中の米国とエングランドの記者ニキに鬼電入って草w〝
このレイの配信を名指しされた米国とエングランドの記者ニキ達は、金沢の兼六園で観光をしながら配信をして居た所、それぞれの本社から電話が入ったのだ。
内容はというと……。
「はい、ボス」
「お前、今何やっている!」
「日本の兼六園で配信をしています!休暇申請は出しています」
「休暇は受理しない(タブレットを見せて【不許可】を見せる)」
「詳しくは、後で教えるから配信を止めろ!」
「わ、わかりましたボス!」
彼等が配信を辞めて人気が無い所に移動しても、周囲の人間は彼等が配信を見ており会話を理解しており、コッソリ忍者の様に足音無く追いかけ面白半分に彼等の上司と会話を録画しSNSに放流する。
SNS経由で放流された映像には、休暇を申請し休んでいた2人に対してFワードを連発し、公爵令嬢達をパパラッチしなかった事への罵詈雑言を浴びせる彼らの上司達の姿があった。
その姿は、公爵令嬢達も見ているわけで……。
「エリーお姉様、この人たち可哀想……。何も悪い事してないよね?」
「そうですわ、リーリエ、この人たちは何も悪い事していませんわ」
「見ていると私が孤児の時に意味も無く罵詈雑言を浴びせる人達を思い出すの……」
「大丈夫ですわリーリエ、ここにはそんな事をいう人達は居ませんわ」
エリーちゃんは、涙声のリーリエちゃんの背中を撫でる。どうやら、リーリエちゃんは孤児の時の悲しく嫌な記憶を思い出した様だ。
〝リーリエちゃんも数日前まで孤児だったんだよなぁ……〝
〝あの上司の怒り方は異常過ぎるんだよ〝
〝これを見ていた海外ニキたちが激怒している件〝
この配信を見ている海外ニキ達は、人の痛みが分かる優しい人達。リーリエちゃんの涙を見た米国ニキも涙を流す。
米国ニキは、この会社の場所を調べて、すぐ近くだと知ると何かを思いたったのか倉庫から大型の黒い箱を取り出し米国の小型貨物車に乗せて、先ほどまでFワードと罵詈雑言を浴びせていた上司が居るであろう会社の前に停車。
即興的配信をしながら、望遠鏡でガラス張りの建物内を覗き、ターゲットの男が窓際の席でパソコンに怒鳴っているのを見つける。
米国ニキは黒い箱からロケットランチャーを取り出し、それに気がついた会社の警備員が米国ニキを止める前に、トリガーに指を掛け発射。
Fワードと罵詈雑言を吐いていた男は、突然飛び込んできたロケットランチャーにもFワードを発しながら粉々になった。
〝アグレッシブ米国ニキが記者の上司を吹き飛ばした模様〝
〝流石、米国ww自由の国……〝
〝言葉に気を付けないとヤバい事を学んだ今日ww〝
即興的配信でその様子を見ていた視聴者達はドン引きする。
「リーリエを泣かせる悪い事をする人達は、みーんな居なくなるから安心してね」
「慰めてくれて、ありがとう、エリーお姉さま」
エリーちゃんは、リーリエに膝枕をしながら綺麗な銀髪を撫でながら無表情で爆発炎上している建物を見続けるのであった。
次回 日米あいの子の車




