表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
忍者の末裔は忍ばない  作者: 木塚 麻弥
第2章 富嶽学園

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

18/24

第18話

 

 日付が変わって少しした頃。


 ハルヒコという、フォロワー30万人のダンジョン配信解説系インフルエンサーが複数のSNSに書き込みをした。


【キマイラを瞬殺した最強ポーター、ダンジョン攻略者になって深淵ダンジョンへ】


 その書き込みに添付された画像には、レンという名のダンジョン攻略者が巨大な犬型モンスターに立ち向かう様子が映されていた。


 書き込みへの返信は出来ないように設定されており、代わりに配信へのリンクが貼られていた。


 時間は深夜だったが、300人程度の人々がすぐにそのリンク先へ飛んだ。



〈ハルヒコさんのリンクからきましたー〉

〈同じく〉

〈深淵にソロ凸する馬鹿がいると聞いて〉

〈わーお。マジでアビスダンジョンだ〉

〈君、本当にあのポーター?〉


 突如大量のコメントが書き込まれ、先ほど倒したヘルハウンドから得られた素材を確認していた風魔(ふうま) (れん)は驚いた。


「え、えっ? なんで急にこんな……。これが、炎上?」


〈炎上じゃない。君が面白そうだってこと、俺が拡散しといた〉


「そうなんですか!? えっと、ハルヒコさん! 俺の視聴者第1号になってくれただけじゃなく配信の拡散まで。ありがとうございます!!」


〈この子、今日登録したばっかじゃん〉

〈ハルヒコに見つかるとか持ってるね〉

〈私もハルヒコさんのリンクから来たよ〉

〈コイツ運が良過ぎwww〉

〈いきなり運使っちゃって大丈夫?〉


 視聴者たちは蓮が有名なインフルエンサーに見つかってラッキーなやつだと思った。しかし彼を見つけた当事者は()だと考えていた。


〈レン君、でいいんだよね?〉


「はい。ポーターの時もレンって名前でやってました。攻略者としてもこの名前でやっていきます!」


〈俺が君を最初に見つけた。一番のファンって認めてもらっていい?〉


「ファンになってくれるんですか!?」


〈うん。ただのファンじゃない。最古参のファンだって君に認めてほしい〉


「もちろん認めますよ! めっちゃ嬉しいです!」


〈は?〉

〈え、なんでそんなこと〉

〈ハルヒコさん、どしたの?〉

〈ちょっと意味わからんけど〉

〈てかハルヒコ必死すぎwww〉


 来たばかりの視聴者は、蓮が既に深淵のダンジョンでモンスターを倒したことを知らない。ただ命知らずの若者が、度胸試しとして未踏破ダンジョンの入口で配信を開始しただけだと思っていたのだ。


 ハルヒコがSNSにアップした、蓮がヘルハウンドに立ち向かっている画像は、インプレッションを稼ぐため生成AIで合成されたものだと思われていた。


〈早くレン君が公認アカウントになってほしいな〉


「なんです、それ?」


〈この配信サイトの公認ってこと。そすれば特定のファンのコメントだけ目立たせたりできる〉


「なるほど。じゃあ早く公認になれるように頑張ります! それまでは普通にコメントチェックしますが、俺は動体視力が良いので大丈夫です。他の人もたくさん書き込んでくれていいですからねー!」


〈流石だねwwそれじゃレン君。そろそろみんなに君の力を見せてあげて〉


「わかりました! たくさんの人が見に来てくれたみたいですし、深淵ダンジョンの本格攻略を始めます」


 ここに来た時、蓮は3時間で行けるとこまで進むつもりだった。


 しかし今、この配信を数百人が見てくれている。書き込まれるコメントの量も平日の深夜にしてはかなり多い。


 だから蓮は行けるところまでではなく、この難攻不落と言われる深淵ダンジョンの1階層を絶対に突破してみせようと考えはじめていた。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ