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【書籍化】高卒、無職、ボッチの俺が、現代ダンジョンで億を稼げたワケ〜会社が倒産して無職になったので、今日から秘密のダンジョンに潜って稼いでいこうと思います〜  作者: 砂糖 多労
第3章 ボッチ男とオタク少女

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第10話 一度、俺たちのパーティに入ってみないか?①

「こうやって触れれば触れられている感触もある。ぶつければ痛いし、傷がつけば血だって出る。医学的に見てこの右足は至って健康体だそうだ。でも、僕の意思では少しも動かすことができないんだ」

「雅」


 雅は本当に辛そうに自分の右足を撫でる。

 確かに血色も良く、側から見ればその右足は健康そうに見える。

 だが、さっき片足立ちした時はわざわざ右足を持ち上げていたし、今だって車椅子で移動している。

 動かないというのは本当なんだろう。


 しかも、医学的には健康体ということは、今後、自然と治っていく見込みもないということだ。

 治らない病気ほど辛いものはない。


「医者からは心因性の歩行不全だと言われているが、あの矢で射られて以降動かなくなったんだ。どう考えてもあの矢が原因だ」


 ダンジョンで膝に矢を受けてから足が動かなくなったのであれば、その矢が原因と見て間違いないだろう。

 ダンジョンのことは現実世界では事故として片づけられるらしいからな。


 原因がわからないダンジョンの呪いは心因性のものとして片付けられてしまうらしい。

 まあ、医者としても何か病名はつけないといけないし、病理的に原因がないのであれば、心因性として診断するしかなかっただろう。

 病名をつけないと保険も降りなくて、治療費の請求もできないみたいだからな。


「だから、僕はレベルを上げ、戦闘もできる黒鍛冶師になって再びダンジョンに潜り、偽エリクサーを探すつもりだ。偽エリクサーはDランクダンジョンで見つかる。Dランクダンジョンで受けた呪いなのだから、Dランクダンジョンで手に入る偽エリクサーで対処できるはずなんだ」


 ダンジョンは摩訶不思議で、俺たちからは理解のできない動きをするが、無法地帯ではない。

 ダンジョンにはダンジョンのルールがあり、それに則って動いているのだ。


 基本的に、Eランクダンジョンで限界までレベリングすればDランクダンジョンには潜れるレベルに達するし、Dランクダンジョンで発生するトラップはDランクダンジョンに潜れるレベルの探索者であれば対処できる。


 つまり、Dランクダンジョンで受けた呪いであれば、Dランクダンジョンで手に入る偽エリクサーで解呪できるはずなのだ。


 ただ、偽エリクサーは一番ドロップ率が低いらしく、俺たちもいまだに手に入れられていないし、雅の知り合いの中にも手に入れたものはいないそうだ。


「ダンジョンは思念の塊だ。だから、必要としている者がいるとそのドロップアイテムが手に入りやすいらしい。僕が自ら探しに行けば、それだけ早く手に入れられるはずなんだ」

「そうなのか」


 どうやら、誰が潜るかによって、ドロップアイテムとかも変化するらしい。

 今までそんなこと考えたこともなかったな。

 ヘルプにもそんなこと書かれていなかったと思うし。


 いや、うまく検索すると出てくるのか?


「あれ? でも、俺この前ドロップアイテムを探してダンジョンに潜ってたんだけど、なんかなかなか手に入れられなかったぞ?」

「それは多分、『欲しいものはなかなか手に入らない』ってサグルたちが思ってたからじゃないかな? そういう思念も読み取って反映してしまうらしいよ」

「へー。そうなのか」


 確かに、あの時は『物欲センサーぇ』とか思ってたな。

 俺が手に入らないと思っていたから手に入らなかったのか。


 この話は京子たちにもしておいて、今度からは『欲しいものは手に入りやすい』って思って潜るようにしないと。


「まあ、すでにダンジョンを攻略済みなら多分三人でDランクダンジョンに潜っても大丈夫なんだろう。僕としてはちゃんとフルメンバーを揃えることをお勧めするけどね。特異事象がいつ起きるかもわからないし」


 ソロで潜っていたせいで失敗した雅のセリフにはすごく重みがあった。

 俺たちも今大丈夫だと思っているが、今後、雅のように特異事象に出会わないとも限らない。

 今、武器が壊れまくるという問題をのぞけばDランクダンジョンに潜るのにかなり余裕がある。

 だが、特異事象がどういうものかわからない以上、安全マージンはできるだけ多い方がいい。


 パーティメンバーは今後も探していった方がいいだろう。


「そうは言っても、気の合うメンバーでなくてはかえって危険だし、気の合う人を見つけたら誘ってみる。くらいの気持ちでいた方がいいと思うよ」


 雅の言う通りだ。

 パーティメンバーは命を預け合う間柄なのだから、気の合う者同士じゃないとダメだ。


 気の合う人っていうのはなかなか出会えないし、それが探索者でとなるとなおのことだ。

 気の合いそうな探索者(・・・・・・・・・・)と出会ったらパーティメンバーに誘ってみるのがいいだろう。


「……じゃあさ。雅。一度、俺たちのパーティに入ってみないか?」

「え?」


 俺の提案に雅は素っ頓狂な声をあげた。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 夜の分の更新お疲れ様です★ 欲しなければ手に入らないなんて・・・意地の悪い製作者だなwww [気になる点] 偽エリクサー [一言] 雅ちゃんが仲間になるかは朝の更新に期待★
[良い点] 非常に面白いです。 更新速度も最高です。 長く続いてくれると嬉しいです。 [気になる点] 題名が長い [一言] 毎日楽しみにしてます。 これからも頑張って下さい。
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