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君を知って、恋を知る ~学校一の聖女様と秘密の同担オタクライフ~   作者: 浜焼き三太郎
第1章 君を知る

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2話 接近

プロローグの設定、例えばヒロインの裏の顔など換えてみました。読みやすくなっていると嬉しいです。


茜差す渡り廊下


すれ違う帰宅途中の生徒たち。


どこからか聞こえる吹奏楽の音。


「THE・放課後って感じだなぁ。」


見慣れた光景が、そこには広がっていた。


「さっさと終わらせて、即帰宅したいんだが……。」


腕に抱えた荷物がガサゴソと鳴った。


「資料室、いつになったら見えてくるんだ?」


長い渡り廊下を前にして大きく息をつく。


それから荷物を持ち直し、歩みを再開するのだった。



***



授業が終わってすぐのこと。


文芸部顧問兼、担任の新井先生に呼び出された。


要件は、別棟資料室への荷物運搬。


なんでも、授業資料で使った道具を

持って行ってほしいとのこと。


無理言って部活の顧問をしてもらってる身の僕ら。


だからこそ、断るわけにもいかず

結果として今に至る。


「お~、あったあった資料室。」


何度か続いた階段の登りの末、

資料室と書かれた標識と薄汚れた長机を発見した。


「確か、この机に置いとけって言われたけど……。」


古典、英語、数学のテキストに週刊少年ジ〇ンプ。


幅広いジャンルの書物が散乱していた。


「ハァ~、ここの整理も仕事のうちってことか。


人使いが荒いよ、まったく……。」


先生が僕をよこした理由、半分がこれじゃないか?


なんて疑念は後にして、

まずは目の前を片付けることに専念した。


種類、大きさ、冊数、区画で分別を試みる。


瞬く間に綺麗になり、

空きスペースまで確保できた。


「最後に、持ってきた資料をここに置けば……。」


ゴトッ。


鈍い音が周囲に響く。


「これでよしっ。ミッションコンプリートだ。」


額の汗を拭うと、文字通り肩の荷が下りた。


さっきまでの散らかり具合が噓のようで、

来た時以上の綺麗さになっていた。


「さてと。全部終わったことだし、帰るとしま―――。」


「……。」


ふと足を止めた。


小さくだけど、何か聞こえた気がしたからだ。


「……っ。」


やっぱり聞こえた人の声。


誰がとか、性別までは分からないけど―――


上の階、つまり屋上の方から声がしたのは確かだった。


「あそこへの立ち入りって、確かダメだったはずじゃ?」


ゴクリと喉が鳴る。


気付けば、階段を上っていた。


言いつけてやろうなんて、端から考えていない。


誰が、どうして、何のために?


浮かんだ好奇心の穴を埋めるため。


それと、個人的な趣味のために。


利用させてもらうほかないだろう。


はやる気持ちを抑えながら、一歩一歩声の先へと向かっていく。


やがて薄く開いた扉の先に、声の主が姿を現した。


亜麻色の髪。


翡翠の瞳。


そして。


「むぅ~……。」


掌に乗せた編みぬいを見つめながら、


ぷくっと頬を膨らませる少女


彼女の名前は “アンネリーゼ・千春・リンドバーグ”


聖女様その人だった。


最後まで読んでいただきありがとうございました!


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今後ともよろしくお願いいたします。

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