↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君を知って、恋を知る ~学校一の聖女様と秘密の同担オタクライフ~   作者: 浜焼き三太郎
第1章 君を知る

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
27/73

26話 君との距離を再確認

皆さんこんにちは、浜焼き三太郎です。


今回はデート回の続きになります。


コラボカフェを楽しんだ二人が次に向かったのはゲームセンター。色々なゲームで盛り上がる中、普段はどこか控えめな千春の意外な一面も見られるかもしれません。


そして少しだけ変化する二人の距離感にも注目していただけたら嬉しいです。


それでは最新話、よろしくお願いします!


「ここっ、ここっ、そんで最後はこうっ!!」


上、下、左、右。


慌ただしい様子で腕を動かす。


「ふぅ~、ようやく終わった……。」


曲も止まり、いよいよ画面にCLEARの文字が浮かび上がった。


ホッと一息つく。


「お疲れ様です優斗さん。」


「そっちもお疲れさん。いやぁ~、だいぶ疲れたよ。」


「初プレイ時は、みんなそうなりますよね。」


“分かりみが深い”って顔で頷く千春さん。


その手には、特製指ぬきグローブがはめられていた。


「千春さん……プロって感じで、なんか良いね。」


「なっ! 私は別にそこまで上手いわけじゃなく、昔からちょくちょくやってただけですよ。プロなんて程とお―――」


『パーフェクト! 素晴らしい、流石だね!!』


音声の方を見てみると、彼女のパネルにはSランクというスコアがでかでかと映っていた。


しかも、よく見たら最高難易度で。


「すごいじゃん! 僕なんて、難易度カンタンで評価Cだよ。」


「やっちゃった。つい全力で……。」


困ったように頬を掻く。


「僕も負けてられないな。今度練習しよ。」


パネルを操作しながら言った。


つるりと人差し指が滑っていく。


「ねぇ、千春さんは他にどんなゲームが得意なの?」


「えっと、太〇の達人とか、マ〇オカートとか、です。」


「なるほどねぇ。」


流し目で隣を見た。


「じゃあさ、次マ〇カで勝負しようよ。言っとくけど、手加減は無しだからね。」


「そ、そんなのしませんって。」


「ほほぅ、言ったね? 僕のスーパードリフトで圧勝してやんよ。」


言ってから、ふふっと笑った千春さん。


「良いですよ。その代わり、負けてからの文句とか無しですからね。」


親指をグッと突き立てた。


「男に二言は無いさ。」


それから僕らは、マ〇カやら太〇の達人やらを全力で楽しんだ。


◇


第一戦、マ〇オカート。


試合結果は千春さんの圧勝。


一言で言えば散々だった。


色とりどりの甲羅のオンパレードがすごいわ、バナナは踏むわ、キ〇ーで轢かれるわで、もうボッコボコ。


後半ほぼ泣きそうになっていたのを、今でも覚えている。


◇


続く第二戦、太鼓の達人。


このゲームは自信があったので、鬼ムズを選択。


当然彼女も鬼ムズを選択。


こちとらゲーム歴五年。


悪いが勝たせてもらう―――そう思って挑んだのだが……。


「うそ、だろ……。」


こっちは十ミス。


彼女はノーミスのフルコンボ。


しかも後半速すぎて、バチの残像見えたもの。


「千春さんの実力、想像以上だったよ。やるじゃんっ。」


「そ、それほどでも……。」


肩身を狭そうにしながら、その顔には嬉しさと恥ずかしさの両方がはみ出ていた。


「しっかしあれだなぁ。ここまで圧倒されると、泣き言の一つや二つ言いたくなっちゃうよ。」


「それは言わない約束……でしたよね?」


「うぐっ、おっしゃる通りで。」


「ふふっ、分かればいいのっ。」


得意げに口元を緩める千春さん。


さっきまでの遠慮がちな様子はどこへやらだ。


「あれ、敬語?」


ほとんど無意識だったのか、彼女の目が大きく開く。


「すみません! 私ってばうっか―――」


慌てた拍子に、手に持っていたバチがするりと滑る。


「っと。」


落ちる寸前で受け止めた。


「あ、ありがとうございます……。」


「良いってことよ。」


千春さんが申し訳なさそうに眉を下げた。


「あのさ―――」


そう前置きしてから続ける。


「僕は全然、このままでも平気だよ?」


そのままクルリと返して手渡した。


「もちろん同級生だからってのもあるけど、せめて僕の前くらい堅苦しくなくていいと思うからさ。」


「……。」


しばらく黙り込む。


やがて、彼女がおずおずと口を開いた。


「いい、の?」


「もちろんだとも。」


言い切った。


「あっ、でもほんとに嫌とか、生理的に無理って話なら敬語でも全然良いからね。そこはちゃんと受け止めるから……泣くかもだけど。」


ぷふっと、彼女が噴き出した。


「……そんなこと、思うわけ無いって。」


「え、ほんと? 嘘じゃない?」


「嘘じゃないで―――よ。」


躊躇いがちに言葉を返す。


コホンッと、わざとらしく咳払い。


「じゃあ、今後の口調はこっちでいくことにするね。」


頬をぽりぽりと搔きながら言った。


「あと、その代わりでなんだけど―――」


彼女は自身の胸に手を当てる。


「私のことは呼び捨てで、呼んでほしい。かな……?」


思わず瞬きした。


「呼び捨て?」


騒がしいゲームセンターの中。


けれどその時の声だけは、不思議とはっきり耳に残っていた。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


今回はゲームセンターデート回でした。


勝負の結果はさておき、二人の距離は少しだけ近づいたかもしれません。


もし面白いと思っていただけましたら、ブックマークや評価、感想などで応援していただけると励みになります!


それではまた次回!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。