↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君を知って、恋を知る ~学校一の聖女様と秘密の同担オタクライフ~   作者: 浜焼き三太郎
第1章 君を知る

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
23/73

22話 二人でお出かけ

いつもお読みいただきありがとうございます!


第二十二話です。


ついにやってきた休日のお出かけ当日。

少し背伸びをした優斗と、いつもよりおしゃれをしてきた千春。


そんな二人の待ち合わせからスタートです。


楽しんでいただければ幸いです!


待ち合わせの駅前。


改札前に少女の姿を見つけた。


「ごめん、待たせた!!」


息を切らしながら声をかけると、その少女は振り向いて。


「優斗さんっ。」


弾んだ声音で言葉を返した。


「ごめん、結構待たせた?」


「いえいえ! 私も今来たところなので。」


いつもより巻かれた髪。


気持ちの高揚を表すように、それらがふわふわと揺れていた。


「それにしても、今日は前と恰好が違うんですね。」


「あぁ、その……。新しい服を買ってみたんだけど―――」


両手を挙げてみたり、裾をつまんでみたり。


「どう、かな?」


尻つぼみになりそうな声で彼女に言った。


今更になって、気恥ずかしさを紛らわすべく僕は必死になっていた。


「う~ん、そうですね。」


見定めるような千春さんの視線が痛い。


《大丈夫のはず。少なくとも、ファッション誌には載ってたやつだし……。》


心の中で鼓舞する自分に、いよいよ彼女は口を開いた。


「すごく素敵ですよ。」


「ッ! ほんとうっ!!」


「はいっ。」


思わず拳を握る。


よかった。


本当によかった。


「ファッションの勉強をして、服も新調したんだ。


その甲斐があったよ。」


「え、そうだったんですか?」


「うん、というか千春さんの影響が一番かな。」


彼女のショルダーバッグがカチャリッと鳴った。


「ほら君っておしゃれだし。隣を歩く以上、身だしなみくらいはせめて、って。」


そう言って、千春さんの恰好を見た。


アイボリーのブラウスに、淡いベージュのワイドパンツ。


柔らかな色合いが初夏の日差しによく馴染んでいる。


「今日の恰好だってすごく似合ってるし、まだまだ千春さんには敵わないよ。」


「そ、そうですか?」


それから彼女は、もじもじと人差し指を合わせながら、


「……よかった。」


そっと口先から零れていた。


「その、よかったって言うのは?」


「はっ!! え、えっと―――」


視線が少したじろいだ後、口を開いた。


「実は私も……なんです。」


「へっ?」


「この服、今日のために買ったといいますか……。」


顔中を真っ赤にしながら、ハンドバッグのストラップを握りしめた彼女。


落ち着かない様子で、その手にきゅっと力が入っている。


「あははっ。」


思わず笑ってしまった。


「す、すみませんっ! 私ってば、変ですよね……。」


「いやいや、そうじゃなくて―――」


照れくさくなって、軽く頭をかいた。


「……案外、考えてること同じなんだなって。」


「……あ。」


彼女がそっと息を呑んだ。


それから顔を上げて、エメラルドグリーンの瞳を輝かせた。


「だからさ。」


千春さんと目が合った。


「変わり者どうし、今日は思いっきり楽しもうよ。」


少しだけ顔を傾け、安心させるように微笑んだ。


すると彼女も少し落ち着いたのか、


「えぇ、そうしましょうっ!」


明るく頷いた。


「ありがとうございます、優斗さん。」


「いえいえ~。」


そう言って、スマホに届いたフォームを確認する。


*来店時間


午後12時


ご利用人数


2名


代表


小鳥遊優斗


よしっ。


抜かりはない。


「それじゃあ千春さん、準備は良い?」


「もちろんです、優斗さん!」


そう答える声は軽やかで、今にも足取りまで弾みそうだった。


思わず口元が緩む。


今日を楽しみにしていたのは、どうやら僕だけじゃないらしい。


目配せをして、ようやく目的地に向かうのだった。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

面白いと思っていただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけると励みになります!

今後ともよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。