↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
君を知って、恋を知る ~学校一の聖女様と秘密の同担オタクライフ~   作者: 浜焼き三太郎
第1章 君を知る

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
21/73

20話 頑張りとその成果

いつも読んでいただきありがとうございます!


今回はテスト結果発表回です。


勉強会の成果が出るのか、優斗の努力は報われるのか。

そんな気持ちで書いていました。


少しでも楽しんでいただけたら幸いです。

それでは本編をどうぞ!


「それじゃあ今から、数学のテストの返却をするぞ~。」


「「「えぇぇぇ~~~~……。」」」


教室中から嫌そうな、それでいて楽しみそうな声が半々で聞こえた。


《いよいよこれが最後のテスト返却か……。》


「はいはい、静かに~。じゃあ番号順で行くぞ―――」


教師の一言で、周囲の意識が前方に向いた。


「新井―――」


僕の出席番号は25番。


恐らく呼ばれるのは大分先になるだろう。


期待と不安でドキドキの待ち時間だ。


「なぁ、優斗。自信の程はどのくらいだ?」


「……そうだねぇ、五分五分ってところかな? 少なくとも全力は出し切ったし。」


教卓の上に積まれた解答用紙を見つめる。


「結果がどうあれ、悔いは無いさ。」


「……わぉ、心の余裕がすげぇっス。」


するとその時、彼を呼ぶ声がした。


「とか言ってるうちに俺呼ばれたわ。」


「結果が楽しみだな。赤点取るんじゃないぞ。」


「優斗じゃあるまいし、そんなヘマはしないよ。」


椅子をがたっと引いて、立ち上がり教師の前へと向かった雅之。


「……。」


「……っ?!」


どうやら小声で何か話し合ってるみたいだ。


そうして渡された解答用紙を持って戻って来た雅之。


「なぁ、優斗。」


「どうした?」


僕の問いかけに、げっそりとした顔で答える雅之。


「―――今回のテストで俺、平均ギリギリだったわ。」


「嘘だろ? あの雅之が……?」


彼はコクコクと首を振った。


《あの完全無欠の雅之が、平均点ギリギリだと?》


ご存じ雅之は、スポーツ万能、成績優秀、顔イケメンの完璧超人だったはず。


彼がこれほどまでに低い点を取ったのも、

落ち込んでいる姿を見るのも、初めてだった。


「彼女とイチャイチャし過ぎて、点数落ちたんじゃないの?」


「そ、そんなことはナイゾ……。」


視線を泳がせ、どこか慌てた様子の雅之。


「ったく、何してんだか。」


彼を横目に見ながら待っていると、いよいよ僕の番が来たみたいで、


「小鳥遊 優斗。」


「あ、はいっ。」


若干声が裏返ってしまったが、周囲には気づかれていないようだ。


そそくさと教卓まで向かって、教師と顔を見合わせた。


「小鳥遊、お前―――」


何か言いたげな顔で、A4サイズの紙きれを渡される。


裏返しで渡されたそれには、赤いペンでうっすらと点数が書かれていた。


5と9で、59点……だと?


マジか、思いっきり平均以下じゃないか……。


「今回の出来栄え、どう思うよ?」


なんだ嫌味か?


くっそ、こっちの気も知らないで……。


「……全力を出して、この程度。情けない話です。」


「えっ? そういうもんか?」


「えぇ。だからこそ今日は受け止めて、次のテストで40点アップを狙いますよ。」


その瞬間、教師が一気に噴き出した。


豪快な笑い声をあげて、僕の肩をバシバシと叩いている。


《なんだ? そんなに僕の点数が低くておかしいって言うのか?


良い先生だと思ってたのに最悪。》


しかも何事かと、周囲の視線が集まってきているのが分かる。


もはや公開処刑だよ、何がしたいんだほんとに?


「いやぁ~ついな。変なこと言うもんだから笑っちまったよ。」


「はぁ……変な事?」


「あぁ。だってよく自分の点数見てみろよ。」


ぺらりと裏返して目を凝らした。


「えっ?! これって……。」


95点。


解答用紙には、その数字がくっきりと書かれていた。


「お前の点数プラス40点って、それだと100点超えちまうだろ?」


その言葉を聞いた瞬間、思わず目頭が熱くなった。


「よくやったな小鳥遊。お前の頑張り、俺には伝わって来たよ!」


「っ! ありがとうございます、先生!!」


《なんだこれ、嬉しい。すっごい嬉しい!!》


教室の床を蹴る度、身体が浮き上がりそうだった。


そんな気さえした。


そして席へ戻る途中、千春さんと目が合った。


ほんの一瞬。


けれど彼女は、まるで自分のことのように顔を輝かせていた。


その笑顔を見た瞬間。


九十五点を取れたことよりも、その笑顔を見れたことの方が、


僕はただ嬉しかった。

最後まで読んでいただきありがとうございました!


面白いと思っていただけましたら、ブックマークや評価で応援していただけると励みになります!


今後ともよろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。