第91話 火の玉
「次は俺の番だ」
火霊土神は先程葛葉がやった事を真似るかの様に右手をこちらに向けて来る。
一方、煽られた上に自分の攻撃が効かなかった事にめちゃくちゃキレている葛葉が何やら詠唱を始めている。
大技でも放つつもりだろうか……?下手したらこの辺一体吹き飛ぶぞ。
「火魂」
現れたのは火の玉。特にこちらに攻撃してきたり爆発しそうな雰囲気は無いが……舐められてるのか?
「仙獣化」
獣の姿に戻った葛葉は火の玉には見向きもせず、火霊土神へ襲いかかる。
「雷がダメなら水攻めじゃ。水行術・渦牢」
火霊土神を囲む様に現れた水流はやがて球状に変わり、火霊土神を完全に閉じ込めた。
水流の中で静かになった火霊土神に近づき、水流ごしに葛葉は煽りをいれる。
「どこに行ったんじゃ?さっきまでの威勢は……。こんな子供騙し程度の火の玉を出すだけでわらわが怯むとでも思ったか愚か者が!喧嘩を売る相手を間違えたようじゃな!」
少しの沈黙の後、水流の中から返事が聞こえる。
「ふっ、そいつはただの子供騙しじゃないさ。」
先程までそこにあったはずの炎は消えており、葛葉の後ろに移動してある。
「おい、葛葉!」
火の玉は一瞬で獣の姿になった葛葉を飲み込んだ。そして、水流の牢はいつの間にか消えており、火霊土神がこちらに近づいてくる。
「子供騙しだと思って油断したのが敗因。これだから獣は嫌いなんだ。」
炎の中から反応は無いし、葛葉の術は消えている。まさか本当に……やられたのか?
「次はお前達だ」
火霊土神は先程同様火の玉を出す。先程と違うのは火の玉の数。十個は浮いているだろう。
「龍技・九頭竜破」
こちらに飛んできた火の玉を水でできた龍が飲み込む。
「まさか葛葉にまで手を出すとは……」
大龍の後ろには九つ頭を持つ水でできた龍が控えている。
「今日こそは貴様の炎、消してやる」
「ふっ、やってみろ」
そう言うと火霊土神の拳が赤く変わる。
「灼熱千打」
火霊土神は一瞬で大龍に近づき首もとに拳を打ち込む。
「グハッ」
大龍の首もとには拳の焼け跡が残っている。さらにもう一発、もう二発と火霊土神の連撃が続く。
……これ以上はやばい
俺は聖光を手に溜め、右手をかざす。
「聖光・狙貫」
レベリオ
種族⋮天使
レベル⋮第2位階(智天使)
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆、巨砲(x)、飛行(x)、聖盾(x)、




