第90話 火霊土神
葛葉と大龍がいるのなら心強い。
何が起きても大抵どうにかなる。
そう、思っていたのに……。
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「今から!?」
「あぁ当然だろう。こういうのは早い方が良いのだよ。先手必勝さ。」
俺達が作戦について話していると突然大龍が今から火霊土神を殺しに行くと言い出したのだ。
「大龍、お主の言いたいこともわかるんじゃが……。もう少し慎重に行かねばなるまい。」
「……ここにお前達が来たことなど、とうに知られているだろう。こちらが対策を立てている間に奴も策を講じるだろう。」
「……それでは変わらないだろう!百年待った!奴を殺すために、奴を殺せる仲間を集めた。育てた。増やした。」
……確かにそうだ。百年間、ずっと大龍は待っていたのか。妖最強格と謳われている自分が殺せない相手だ。自分と同等かそれ以上の実力を持った者を待っていたのか。
まぁ俺がその期待に応えられるかは別だが……。
「わかった。今から殺りに行こう。」
急いでいるのは俺もそうだ。そして何より俺は大龍を応援したい、助けたいと思った。
俺が言えたことじゃないかもしれないが大龍は少し危ない。早死にしそうだ。そしてこのどこか危なっかしいくて従者本能が目覚める感じはミリシア様に似ている。
「む~、どうしていきなり行く気になったかは知らんが……行くと言ってもどこに行くんじゃ?」
「あ、確かに」
行くと言ってもどこを探せば良いのやら……。相手は神出鬼没の炎の神。そこらを探していて見つかるような相手じゃない。
「まぁ取り敢えず探してみるか」
バチバチ、バチバチバチ
「向こうから来たみたいだ」
「え?」
俺達の前に突如として現れた火花は次第に激しくなっていき、炎が燃え上がる。
「貴様が例の天使とやら……。それと狐女。」
葛葉の手が少し黄色く光る。
「それと?それとってなんじゃ?失礼なガキじゃな。」
葛葉が右手を火霊土神に向ける。
「散るが良い、雷行術・来雷招落」
雷が炎の塊に向けて二発、三発と連続で放たれる。全て直撃。普通の妖なら消し飛ぶレベルの攻撃だ……。
……葛葉、相当キレてるな。
「ふははは、やはりただの獣にすぎんな」
「なっ、」
雷によって舞い上がった砂ぼこりが晴れるとそこには上裸で所々に炎を纏う男が立っていた。
「次は俺の番だ」
レベリオ
種族⋮天使
レベル⋮第2位階(智天使)
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆、巨砲(x)、飛行(x)、聖盾(x)、




