第92話 授ける
俺は聖光を手に溜め、右手をかざす。
「聖光・狙貫」
高速で放たれた聖光を避けきれず、火霊土神の肩は血で赤く染まる。
「炎の神って言っても実体はしっかりあるみたいだな……」
「おのれ……」
火霊土神は大龍に拳を叩き込むのを止め、こちらに飛んでくる。
「気を付けろ……そやつ、いつもより格段に強い」
大龍にそう言われるが、何を気を付ければ良いのやら……。
何せ拳が見えなかった。大龍に叩き込んでいた拳を残像しか捉える事ができなかった。速いなんてものではない。本当に見えない。
「灼熱千打」
再び拳を赤く燃やし、今度はこちらに拳を叩き込もうとしてきている。
俺は即座に鞘から宝刀を抜き、構える。
「燃えろ」
最初の拳すら見えない。俺はもろに拳を受け、吹き飛ぶ。
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「これは君に渡す力・ラーニングだよ。この力は君に"貸す"のではなく君に"授ける"力だ。どう使おうと君の自由だよ。せいぜいあの子のために頑張ってね……」
突如思い出した……聞こえてきたのはネオリス様からの言葉。こんな事を言われた覚えはない。だが、言われた気もする。
「この力は連に与えたのではないよ。レベリオ自身に授けたんだ……。」
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いきなり何を……走馬灯にしては記憶に覚えがない。こんな時に何なのだろう。
……まさかとは思うが
俺は思い出す。白虎、禍津日喰神、大龍、葛葉……皆、俺の事を神と言った。とっくにその力は失ったはずなのに……。
出会った時、牙王が言っていた神力というのは今の俺には流れていない……はずだ。
……本当にまさかとは思うが
俺は天使の記憶を取り戻した際、無意識に"連"と"レベリオ"という二つの存在を分けてしまった。
「……何だよ、まだ使えるじゃん」
「あ?」
いつの間にか火霊土神は目の前まで来ている。
ネオリス様はどこまでも俺を助けてくれる。
次会った時はちゃんとお礼を言わなければ……。
「お前のお陰で思い出したよ……。」
「どうした?気でも狂ったか?」
レベリオ
種族⋮天使、???
レベル⋮第2位階(智天使)
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者、???
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆、巨砲(x)、飛行(x)、聖盾(x)、???




