第84話 "闇"
「騙されたんじゃないだろ。鳳凰は僧と共に居たいと自分で決めたんだ。」
「…黙れ…」
「……黙れ黙れ!…」
"闇"の体が膨張し始める。
「…私は間違えていない!…」
大きくなり、球状になった体には目や口、耳が所々に生えている。
「…あの僧さえいなければ、こんなことにはならなかった!…」
歪な翼が八枚、"闇"から不均等に生えている。
「…絶炎…」
"闇"の至る所にある口から黒い炎が溢れ出す。
……こいつ、相当自己中だな。
俺は"闇"から距離を取り、斬撃を再び放つ。
斬撃は黒い炎に飲み込まれ、闇の本体に届くことはない。斬撃ではやはり少し威力が落ちる。
……直接斬りに行く必要がありそうだな。
俺は翼を大きく広げ、"闇"めがけて突撃する。
「…燃えろ、燃えろ…」
"闇"がそう囁くと黒い炎はまるで意思を持っているようにこちらへと迫って来る。宝刀で一つ一つ斬っていてもきりがない。
俺は一か八かの思いで聖光を発動させる。
「聖光・裂爆」
爆発した次の瞬間周囲の炎が消える。
「……あれ?聖光が効く」
どういう理屈でこうなっているのかは正直分からないが、今がチャンスだ。あいつを斬る!
迫り来る炎を避け、斬り、目の前には"闇"の目玉。俺は躊躇うことなく、宝刀を目玉の中心に突き刺す。
グサッ、
「…グアアァァァァァァ、私が消える訳には…」
未だ反撃しようとして来る"闇"。
俺は……、私は宝刀に力を込めて発動する。
「禍津日喰神、私はお前の"闇"に反逆しよう!」
能力を使った。使うしかなかった。正直あまり気持ちが良いものではないが、致し方ない。
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……鳳凰、、、あの子は私を捨てたのか?
……何が足りなかった?何が必要だった?
……僧には何があった?何を持っていた?
……いずれ死ぬと分かっている人間のために私を、力を、"闇"を捨てたのか?
……分からない
……分からない事など分かっていたのに
……私は所詮、負の集合体
……分かるはずもない
……ただ、一つ分かるとすれば
……私のせいであの子は…………
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"闇"の体に亀裂が入り、中から眩い光が放たれ、崩れる。少しずつ、少しづつ。"闇"は砂時計のように少しづつ崩れていく。
私は……、俺は崩れ行く闇に背を向けて鳳凰を見る。
「鳳凰……。」
「……有…難……」(ありがとう)
鳳凰は一言そう言うと灰となって消えていく。
……これで、良いんだな?
レベリオ
種族⋮天使
レベル⋮第2位階(智天使)
年齢⋮???
属性⋮聖
能力⋮反逆者
スキル⋮聖光・狙貫、連弾、裂爆、巨砲(x)、飛行(x)、聖盾(x)、




