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第114話 ちから



あー、なんかどんどん勘違いが深まっている気がする。なんかあいつ面倒臭いな。


まぁ、何年経っても、どういう形であろうと、俺の数少ない友達だ。これ以上失う訳にはいかない。


少なくとも半数以上には爆ぜてもらうか……



「聖光・裂爆(ディバイトブラスト)!」



巨大な爆発によってケルビムの半数近くを倒した……と、思ったんだがな。まるで減っている気がしないな。


目の前には相変わらずケルビムが、見えるだけでも数十体はいる。なんなら後ろや左右にも気配を感じる……、完全に囲まれたな。



「そろそろ疲れてきたんじゃない?死んじゃった皆に詫びて死ね!」



各方向から紫色の光線が放たれる


四方向から来ていたので仕方なく上に飛んだが、そこにもケルビムがいた。



「あ、やべ!」



プスッ



轟音が響き渡る訳でも、血しぶきが上がる訳でもなく、ただ静かに音が聞こえた。


       

        "左手がやられた"



左腕に穴を空けられた。穴を空けられた瞬間に高熱で焼かれた影響で血が吹き出ることはないが、結構痛い。さらに、左の拳に力を入れてみるが……反応は無い。



「頭を狙ったつもりなんだけどな……でも、安心して!次はちゃんと一発で仕留めるからさ!仮にも"元"友達だからね……。」


「そうかよ!」



宝刀を抜き、右手で握る。


正直、まだブッフォーネ戦での傷や疲労が全く癒えていない。体の至る所が悲鳴をあげている。


既に限界に近い


技は恐らく、もう……出せない



「こんなんで殺られる程、俺はやわじゃないさ!」



深く踏み込み、急接近。手当たり次第にケルビムを刺し、斬り、殺した。



        "右足がやられた"



もう、どうやって動いているのか自分でも分からない。どちらにしよ、そんな事を理解したところで現状を打破できる訳ではないのだが……。



        "脇腹がやられた"



痛い。身体中が痛い。もはや、どこに穴が空いているのかも分からないし、どこが動くのかも、どこが動いているのかも分からない。




      ""万を供して神と成れ""




頭に響いたのは、ネオリス様の声でも誰の声でもなく……俺の声だった。


……神と成れ?俺は神のはずだ。現に力も使えている。それに……何で俺の声?



      

       ""己が為に力を欲せよ""




ち、か…ら……。


何度助けられても、幾ら強くなっても、負けて…負けて負けて……何かが足りないのか?


……何かが?…何が足りない?


俺は……何を欲している?

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