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403 真相の真相 地球ではちょうど21世紀の祝祭が行われていた頃
気がついた時、あたしはどこか知らない草原に横たわっていた。
夜だった。
見慣れない星座。
でも知っていた。
地球だ。
いつか知らないが、過去のどこか。
次から次へと、人が出現してきた。
しかし、百人ばかり来た時点で出現は止まった。
もう、向こうには何もないんだと悟ったよ。
宇宙に、小さなひとつの空洞が生まれたんだとね。
そして、その後すぐに、あたしの記憶は消えた。
何もかもね。
なぜ、ここにいるのかということさえ。
かれこれ六百年程前のこと。
あんたらの時間軸で言えば。
あたし達百人ばかりは、ある街に辿り着いた。
街の名はサントノーレ。
当初の数か月は一緒に行動していたけど、やがてバラバラになった。
地球ではちょうど21世紀の祝祭が各地で行われていた頃だった。
あたしたちの記憶。
あるのは、自分の名と、ある夜、アメリカ大陸の草原に寝転んでいたという記憶だけ。
そりゃあ必死で社会に溶け込もうとした。
あたしは占い女として生き始めた。
誰もやってなかったからね。
その後、百人の誰とも付き合いはなかったし、皆と同じように再生が繰り返されるうちに、草原の夜の出来事さえ忘れてしまった。




