404 この話、もっと早くに聞きたかったかい
あのろくでなし、ホトキンもそうだったなんて、ありえないほどの偶然だね。
そしてそのホトキンが、オーエンの部下だったなんて。
まあ、もしかすると、オーエンがホトキンの素性を知ってて、呼び寄せたのかもしれないがね。
オーエンは、カルベスが起動される前に、あたしたちの記憶を目覚めさせた。
順番にね。
きっとうちのろくでなしはかなり以前にそうされてたんだろうね。
宇宙船に乗り込んでからは、青蟻衆なんて、時代がかった言い方で、使命感を植え付けられた。
オーエンだけは記憶を失くさず、ずっと何百年も、ロームスを葬る方法を考えていたんだ。
記憶を消したのもきっとオーエンの仕業だね。
秘密を守るために。
あたし達にとっては、記憶が戻ったというか、押し付けられたというか、そんな気分。
それに反発する者もあったんだ。
プリブのようにね。
そんな連中は、次々とオーエンによって消し去られた。
でも、オーエンの言うことは本当だったし、戻ってきた記憶は押しつけられたものではなかった。
本当に自分の記憶。それを分かってはいたんだ。
この話、もっと早くに聞きたかったかい。
聞いてても同じことさ。
プリブの行方に気を病むことはなかったかもしれないけどね。
でも、チョットマの精神に巣食った者の正体を知れば、不安が増すだけさ。
しかも、手の打ちようがない。
結局、オーエンのやりたいようにさせるしかなかったのさ。
どうせ、あたしもプリブも、オーエンも他の連中も、ことを成し遂げた後は消え去る仕様なんだから。




