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俺の永遠のライバル ①

カレンは列車に乗り込んだ後もボ〜っと明らかに様子が変だった


見失わない様にしつつ、フラフラ歩く後ろ姿をそのまま追跡、バレ無い様に尾行した


『何所まで行くのかな?』

切符は取りあえず1駅分しか購入してないのだ


超過分は乗り越しとして改札か機械で追加料金で差額を支払えばいいけど少しでも手こずったら見失う可能性があるから気が気ではなかった


まるで幽霊みたいな足取り、最初に到着した駅で降りたから直ぐに俺も後を追う



らしくない

全然普段と違うッッ!

瞳は輝きと力を無くしていた


あのドッジの剛速球を顔面に叩き込んだ迫力の彼女とはまるで別人だ



何時もだったらもっとこぅ辺りに気を配るタチだから、俺なんかの素人臭い尾行なんかあっと言う間に看破だろうに、けど少しも反応が無い



スマホを出そうとポケットをゴソゴソ探したが

しまった! 

痛恨のミス!

スクバの中に忘れて来てしまったぁぁぁぁ



なんてこったい!

頭を掻いたが、こうなっては仕方が無い

尾行兼護衛、後ろ姿を的確に視界に収めつかず離れず追いかける


カレンは海岸に向かった

〜〜〜ヤッパ「海」か


でもどうか

その「先」の行き先でありません様に……!


変な事”考えません様に!

予感が的中しませんように!!


けど必死のライバルに対しての”願い”も空しく、唯一唯1人の生涯の好敵手は波打ち際に向かった


夏場はさぞかしカップルだらけだろうと思われる階段をトコトコと降りてゆく


『????』


何やってんだ?カレンのやつ


大きく綺麗な腕を伸ばしーーーー

日光浴?


そしてーーーー

そのまま

心底恐れていた最大の事が起きた


うんと遠くを見ながら迷う事無くスタスタ止まらず波打ち際まで歩き始めたのだ


『ヤバい!!』

ガガガと一足飛び、広幅の階段を駆け下り腕を掴む


そこまでしてやっとこ俺に気が付いた様だった



ただでさえもお人形のような大きな瞳が更にまん丸になる

眩しい海面からの光をモロに受けて俺達は押し黙る



「……」


「何やってんだテメー」


「関係ないでしょ遠夜には」



!!


マジでカッと腹が立った


「俺様の生涯最大最強の最上級の永遠のライバルが突如居なくなられると困るんだよッッ!

勝手な事すんなこの馬鹿ッッッ!」



「…………」


「ーーー」


「私、生涯最大最強の永遠のライバル……なの?」


「っったりめーだこのドアホ! ”最上級”〜抜けてっし!!」


「存在価値ーーあるの……?」


「ぶっ殺すぞ?、舐めてんのかこの俺を?」


「居ていいのかな」


「死ぬまで生きろよ」



「ーーっっっっ……」


「勝ち逃げ許さんし

実は俺、1度もお前に勝ったって思ってねーんだわ、『借り』も返してねーしさ


……ってオイ!」

 

 

カレンは目を見開いたままバタバタバタ……っ、音がしそうな大粒の涙を零した

思わず腕を引きギュッと肩を抱いた


そんなになんだかわかんないけど1人で抱え込むなよ


”永遠のライバル”って云う最上級の最高の友人だから偶には共闘しようぜ?


だってさー、三人寄れば文殊の知恵って昔っから言うじゃ無いか?



そのままカレンを家に送り届けた


駅コインロッカーからスクバ類を救出、その後落ち着いた様子を見定め俺のスマホに家電番号を手打ちで打たせ交代、カレンの家に電話を掛けた


ーーーで案の定「娘が居ない!」


向こうでは上や下への大騒ぎになっていて、後ちょっとで警察に捜索願を出す所だったらしくて


泣かんばかりの母親には大感謝された



そして……

体内に持つ「宿命」



ーーー俺も知ることとなる



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