カレンのお屋敷に俺が行って ②
ドキドキドキドキーーーーー……
思わず逃げ出したくなる程、どうしてなのか?胸がばっくんばっくんする
バクバクバクバクバクバクバクバク……
例えて言うならば、アメリカのカトゥーンアニメみたいな感じ
これじゃまるで母のコレクションDVD〜
妹や弟が大好きな「○ムとジェリー」、うっふん美人レディネコちゃんが目の前に現れて一瞬で目がハートになった時のトムさんみたいだ
ビョーンビョーンと心臓が胸からバクバク飛び出す、正にアレッッ!
今はガチでトムさんの気持ちがわかる〜〜〜〜
でもさカレンは自分にとって生涯最高のライバル、『尊い』関係なのだ
ゴフッ、不純な気持ち、いささかもこれっぽっちも無い(筈)
なのにおかしいぜ?俺〜〜〜〜〜!!
一体全体どうしちゃったんだよッッッーー……
そうこうするウチにパタパタパタ……っ
巨大金属製扉の向こうで足音が小さく、微かに遠く聞こえた
ちゃッ……
わずかな金属音
大きな立派な外開きのドアがパッと大きく開く
ウワァ〜ーーーーーーーーーー!!
お屋敷吹き抜けの玄関から下がる銀色のシャンデリアの明かりを背にし、幻想的に逆光気味
フンワリと極上の薔薇の香りをまとって
自分の目の前に頬を微かに染めた天使が現れた
「よぅ」
ーーーーーー……全然声が出ないぜ
ハリウッド映画登場の格好いいアメリカンヒーローみたいな感じには、イザとなると
彼らみたく甘い気の利いた挨拶なんか全然出来やしなかった
やっとこさの思いで、ただ一言それだけ何とか絞り出すので精一杯
くそっっ
呆れられたに違いないぜ
******
挨拶してお屋敷内に招かれた後、俺は鉄壁の意志で〜
カレンの家の映画セットみたいなリビングで、余計なことを考えない様に必死に宿題に立ち向かう
そうしなければとてもじゃ無いが?
至極真面目に自宅学習するカレンに目が行きすぎて困ったことになったせいだ
今目の前にチョコンと座って、学校では校則通りに清楚に結んでいることが多い天使の輪が光り輝く髪を流れる様におろし、俺が彼女のクラスメイトから聞き出した宿題をセッセと片付ける姿
側を通り過ぎる時思わずクラ〜とした
温かくって甘やかで滅茶苦茶良い香りがした
「ヘアケアとか何使ってんの?」
「?どうして?」
!!コラーーーーー自分!
わぁああああこのクソ何言ってんだよなッッッ
ダァ〜〜恥を知れ恥をッッ
うわぁキモッッ!!
てっめーストーカーかよっっ
ぜってーーーーキモイって思われれっし
「うんーーー実は妹と弟がサ
来る時〜
シャンプーリンスとボディソープボトルをジャバジャバ浴槽で親切に洗ってくれちゃって、風呂場中泡だらけ
でーーー
”詰め替え”のストック入れてある戸棚を見たら、今家には運悪く丁度買い置きとか無く固形石鹸しかなくって
だから買いに行くの『次何にしようかな』
〜なんつってさーーー?
擦れ違ったら良い香りがするから、高そうだけど?
こういうの素朴な奴らにも偶にはいーかなぁ〜〜ってーー
ンま?
勝手なこっちの都合って話だし?
答えたくなかったら別にイイっし……」
「……そうなの?」
「そう」
俺は全身イヤ〜〜〜〜な汗がダラッッダラ流れた
弟妹達、咄嗟に浮かんだ言い訳、変なダシに使ってごめんッッッ!!
「いいわよ?」
えええええええええッッッ
マジかい!!
カレンはニコッと甘やかに笑い、手元のメモ帳にメーカー名をサラサラ書写のお手本みたいな綺麗な字で書いて教えてくれたばかりか
「新品」を三点、ワザワザ彼らへのプレゼントだと、チンッと優雅にベルを鳴らして何でしょうと来てくれたメイドさんに遥々運んでもらってくれたのだ
俺は有難いやらみっともない下心が申し訳ないやら、頭がドゥンと沸騰しそうで
ーーー人目がなかったら動物園のクマみたくそこら中をウロウロ徘徊していたに違いない
兎にも角にも、うわーーーっと大声で叫びだしそうだった
もぅね、俺は立派な変態君だ
自分がハズい
ハズ過ぎる
「代金払うよ、商品データー教えてもらっただけで充分だ
そこまで甘えられない」
「いい
全部私のお気に入りのなの
弟と妹さん、喜んでくれるといいな」
ぃやぃや〜〜〜
あのワケワカラン奴らには本来もったいない
後光がさしそうな聖母カレン様に 俺は、はは〜〜〜っと手を合わせた
しかし流石に俺は自分には申し訳なくって使えない
使ったら間違いなく、善意溢れる彼女が穢れるだろ??
ここまでされて喜ばなかったら、悪戯ガキンチョゴジラ達ぶっ飛ばしてやる




