カレンの自宅に遠夜がやって来て〜 ②
「マダかなーーーーー」
遅い
遅すぎるっっ!
私は自分の部屋では無く、直ぐに会える様に居間でぐにゃぐにゃだらしなく寝転び、足を羽みたくパタパタしていた
「ねぇカレンちゃん、いっくらなんでもそんな直ぐには彼だって来られないでしょ?
今の内にお風呂をいただいちゃいなさいな?」
そんな事を言い、ママは優しく私にラファエロの描いた聖母様みたいな笑みを振りまいた
ーーーそうか……そうだよね……遠夜はキチンとしてるものっ!!
私はガバッと長々伸びていたソファーから飛び起きる、ひょっとして汗臭い女の子になってない?!
私はくんかくんか、スンスンと腕を嗅いでみる
でも、こういうの自分ではわからないって言うしーーー
う〜〜〜お気に入り美容室オリジナルのシャンプーとコンディショナー、ボディソープは新発売の薔薇の香りの物を使ってるけど!
兎に角大急ぎで着替えを用意してお風呂に入る
バシャバシャ髪も洗う
あ〜〜〜〜遠夜がマダ来ません様にっっ!!
ごぉごぉ髪をドライヤーで必死に乾かす
彼は長い髪の女の子が好き?
それともショートヘアの子?
私は肩の長さのミディアムヘア、どっちでも無い
そんなこんなで待ってーーー……待ちくたびれる頃
ピンカーーーーんーーーー♪……
「今晩は」
ドアのチャイムが鳴り遠夜がやって来た
バッと扉を開けるとーーーーーーー
「よぅ」
うわぁ……
目がパチパチした
ハレーションを起こしたみたいだ
ーーーー頭なんて真っ白だ
制服の、いつも見慣れた格好の遠夜はいず、玄関の光にライトアップされた美しい飛びきりの私服姿の彼がいた
玄関を照らす柔らかな間接照明が遠夜の黒い髪をキラキラ輝かせ、闇に長い睫毛と彫りの深い鼻筋をロマンティックにフワッと浮かび上がらせている
「……」
「……」
えー〜〜っと、遠夜ってこんなに格好良かったっけ?
うん、今までこの世で1番の仮想敵、私にとって唯一の『永遠のライバル』
そして遠夜にとっても私は「俺様の生涯最大最強の”最上級の”永遠のライバル」って認定して貰って
つまり、スッゴい1番の友人な(だけな)訳で……
うん、なんだけどーーー
どうしよう、何でこんなにドキドキするの??
わかんない
自分の気持ちがわからない
キュンとする理由がわからないの
「……こんばんは」
「ぁあ……」
なんだかホッペが熱い
「っぁーーここまでーーどうやって来たの?」
「”チャリ” ーーぁあ自転車で来た
門の守衛さんの所にお願いして置いて来た、世話かけるな、スマン」
「!そんなのいいよ……!
こっちこそ忙しいのに遠夜に来て貰ってるんだから、本当にごめんなさい」
「いいよそんなの、でも良かった」
「??なにが?……」
「さっきより顔色が良くなったみたいだからな
……よかった」
ーーーーーーーーっっっ
きゅん♡
……遠夜のバカ
ばかばかばかばかっ
ーーーーバカ




