まずはお友達から
洸のあとを追いかける俺。洸、足速いな!…まあ、陸上部だから、当たり前か…。
「洸、どこまで行くんだよ?」
洸は、運動場の隅にある倉庫の前で止まった。それは、古い倉庫で今は使われてないやつだけど…。
「まさかこの中にさっちゃんがいるのか!?…でも、鍵がかかってるぞ!」
「前にもここに、さっちゃんが閉じ込められてたことがあるんだ!さっちゃん、ここにいるんでしょう?また、あの人たちにやられたの?」
洸は、扉をたたきながら、呼びかける。あの人たちって…?
「…洸?」
中から、さっちゃんの声がする!!
「さっちゃん!…待ってね。すぐ開けるから!!」
「洸。でもこれ南京錠だから、何か工具がないと破壊できないだろ…って洸!?」
洸は、南京錠に向かって拳を振り下ろした!!…すると、南京錠の上のU字の部分が割れた!!すげえ…二●の極みかよ…!!倉庫のスライド式のドアを開けると…。
「さっちゃん…!その格好…!?」
倉庫の中には…さっちゃんが、なぜかパンツ(いちご柄トランクス)一丁で座り込んでいた!!…追剥にでもあったのか?
「さっちゃん、制服は?」
「洸…。あの人たちに…持ってかれちゃって…。」
「また、あの人たちか…!!」
「おい、洸!あの人たちっていったい誰だよ!?」
「…あとで話すよ。とりあえず部室から俺のジャージ持って来るね!…そんな格好じゃあ、さっちゃんが風邪引いちゃうよ!」
さっちゃんて、男だったんだな…いや、当たり前なんだけどさ…。女の子みたいに可愛い顔してるから…肌も白いし…。でも、こうしてほぼ全裸を見ると…胸ないし、体も細いけどよく見ると…細長い綺麗な腕と脚には、筋肉がついていて…腹筋も割れていて…。何だろう…可愛い顔と、成長途上の身体が…すごく…艶めかしいというか…エロい…!!
「へっくしゅん…。」
さっちゃんがくしゃみをした。そんな格好じゃ寒いよな…。
「…とりあえず、俺の上着、着てて。」
俺は、学ランをさっちゃんに羽織らせてやった。なんか、格好が余計にいかがわしくなった…。
「…ありがとう。藤田君。」
「あのさ…さっちゃん。さっきは、ちょっと言い過ぎた…ごめん!!」
「ううん。僕が悪いんだよ…。藤田君は謝ることなんて何もないよ…。」
「俺のことは…みっちって呼んでくれ。苗字で呼ばれるとなんかよそよそしいし…みちるって名前も女の子みたいで嫌いなんだ…。だから、洸の考えたみっちでいいよ…。」
「みっち…。僕のこと嫌いじゃないの?」
「ああ。さっちゃんのことは、嫌いじゃないけど…恋人にはなれないよ。でも、友達だったら大歓迎だ!」
「みっち…。じゃあ…まずは、お友達からよろしくお願いします。」
「まずはって…。お前はどこを目指しているんだ…!?」
「僕は…みっちの恋人になりたい!」
「…あのな。俺たちは、ただの友達!それ以上でも、それ以下でもないの!」
「今は、ね!」
「はあ…。それで、誰がこんなことしたんだ?あの人たちっていったいどこの連中なんだ?」
「僕が、昼休みに走り去った後にね…手帳をどこかで落としたみたいでそれを探していたら…あの人たちに見つかっちゃって…。」
「だから、あの人たちって?」
「羅院先輩の親衛隊の人たち…。僕と先輩が付き合ってるの面白くなかったみたいで…付き合い始めた頃にもここに閉じ込められたんだ…。その時は、洸が見つけてくれたんだ。」
親衛隊って…。この学校、どんだけホモが湧いてるんだよ…!!
「でも、昨日、先輩のこと振ったんだろ?」
「それも、面白くなかったみたいで…。羅院先輩、僕に振られたショックで今日お休みなんだ…。それで、ここへ連れてこられて…制服を無理やり脱がされて…。閉じ込められちゃったんだ…。」
「酷い事するな…!!そんな格好じゃあ、助けも呼べないもんな…。」
「でも…洸とみっちが助けてくれた。二人になら裸見られても恥ずかしくないし…。むしろ、みっちに見られるのは…嬉しい。」
「…気持ち悪い事言うなよ。…うわぁっ!?ちょっと、さっちゃん…!!」
さっちゃんが俺の抱き着いてきた!!パン一に学ラン羽織った格好で…。
「ぎゃあああー離せー!!お前、ほぼ全裸じゃないかよ!!」
「だから、寒いんだよ。温めさせて…!」
「…洸がジャージ持って戻って来るまでだけだぞ!」
「うん!」




