騒がしい訪問者
視点は少年です、ちょっとうるさいかも…
「痛ててて…」
何だ? 何で俺今座り込んでんだ?
…肩とかもホコリだらけじゃねぇか!全く…
唐突に変な光に包まれたと思ったんだけど…良く見ると何処だここ?
やけに雰囲気いいしだだっ広いし…それに何だか近くからいい匂いがするような…これ花の匂いか?
先程の光のせいでまだ目がクラクラする。
なぜかは分からないけどいつの間にか俺の家とは違う場所に居るようだ。
まるでゲームの世界に入ったような感覚。
先程から気になっている匂いが前方から漂う。
ふと、しっかり目を凝らし俺は目の前を見た。
…
……
やべぇ、スッゲェ可愛い子が居るんだけど…!?
髪の毛は…赤茶色か?
全体的に華奢で端麗で…てか目の前に居るのに横見てるけど…気づいてないのか?
しかしこの服装…日本人じゃないな…? フリルとか滅茶苦茶付いてるし各所が引き立つように装飾も施されている…
彼女が綺麗に見えるのは服…いや、やはり彼女の着こなしもあるか…? てかいい匂いするなぁ…思春期の女の子匂い…って変態か俺は。
いやでも…何にせよ、どこを見ても同じ人間とは思えないほど綺麗な出で立ちだな…完璧だ。
俺が置かれた状況も忘れ、まじまじと見ていると…視線に気付いたのか、はっとしたように俺の方へと向き直った。
あっ、やっぱり可愛いや…目とか青色だぜ…やべぇよやべぇよ…
と、向き直った綺麗な少女は、俺の事を同じようにまじまじと見始めた。
上から下まで…ぽーっとした顔で見てくる、えっと…これ喋り掛けても大丈夫なのか?
俺は一先ず、この状況も良くわからないし、何でこうなったのかも分からないので取り敢えず目の前の少女に話し掛けることにした。
「あー…あのー…何かー…付いてます?」
「…!!!
へっ!? あっ! えっと…」
…
……は?
いやバカかよ!
俺それ今言うことじゃねぇよ、何だよ何か付いてます? って…コミュ症か!
この場所どう考えてもこの子の部屋とか家とか…ゲームでもそう言う展開じゃん!? 多分!
そうじゃなくても少なくとも俺の知ってる場所じゃねぇじゃん!
付いてるのは俺だよ! 綺麗な部屋にポツンと置かれたナニの付いた俺って言う汚物だよチクショウ!
うわぁ…ショックぅ…女の子目の前にしてこれはショックぅ…パーフェクトじゃねぇ…落第点だわ…ブツブツ…。
彼女はそんな一人意味も分からず落ち込む俺を見てか、声をかけてきた。
「え、えっと! あなたは…誰でしょうか?
ここは私の母の私室で…一体何処から…」
「やっぱり!?」
「ふぇっ!?」
「やっぱりかぁ…ゲームとかアニメとか…そりゃあそうなるって…
ってマジ?」
俺は一瞬困惑して戸惑う少女にもう一度聞いた。
確かにここは君の母親の私室…だと。
彼女はそれに静かにこくりと頷いた。
そっかぁーこの子の母親の私室かぁー
成る程なぁ…
…
「すんませんデシタァァァアアアア!!!!!」
「ふぇぇ!?」
「何か経緯分かんないけど無断で入っちゃってすんませんデシタァァァアアアア!!!」
「えっとその…いやですからあなたは一体…」
と、そこで突然部屋の扉の方からドタドタと足音が近付いてきた。
だれかが此方に向かっているようだ。
すると扉が勢い良くバンと開き、そこから手に箒とフライパンを握りしめたメガネのおばさんが飛び出してきた。
「お嬢様!! 何事ですか!! 今の声は何ですか!!」
「リベルさん! このお方突然大声で謝りだして…」
「ずびばぜんでじだぁぁぁぁ!!!!」
リベルと呼ばれる女の人が来たものの、俺はそれにお構い無く取り敢えず謝る事しか出来なかった。
だって不法侵入じゃん、犯罪だよ!?
そりゃ謝るしか無いでしょ、パーフェクトになるまで謝って…
と、そこで少女が唐突に手に持っていた本を大きく俺に振りかぶった。
「ちょっとうるさいです! おちょばーーー!!!」
ベシン!!
「オチョバァァァァァァアア!?」




