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ザ☆旅行記 外伝 バーン・カニング列伝  作者: 小宮登志子
第6章 モンスターの正体
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湖畔のストリップ

 運河と湖の神を祀る儀式が始まり、神殿内からは、楽器の演奏に続き、讃美歌か読経か祝詞かマントラのような、神官たちの祈りの声が響いてきた。

「おお、始まったか! いよいよだな。いよいよ、モンスターと対決だ!!」

 と、バーン。もう少しでモンスターと対面できるという期待感により、機嫌も直ったようだ。バーンはおもむろ剣を抜き、刃こぼれの有無等について入念にチェックしている。

 エディは耳に手を当て、神殿から聞こえてくる神官たちの声にじっと耳を澄ましている。言うなれば同業者だけに、讃美歌だか読経だか(名称はともあれ)、その具体的な内容(文言)が気になっているようだ。


 しばらくすると、神官たちの祈りの声が止んだ。

 そして、神殿内から、「ブヒィ、ブヒィ」という豚の鳴き声とともに、「モオォ、モオォ」という牛の鳴き声が聞こえてきた。

「ん? いよいよかな」

 と、チャーリー。同時に、彼の目がキラリと光った。

 程なくして、神殿から湖に突き出した先の祭壇に向かって、30人ほどの神官が列を組み、数匹の子豚と1頭の牛を連れ、祈りを捧げながら歩き出した。

豚も牛も、自らを待ち受ける運命を予感しているのか、進むのを嫌がっている様子。しかし、神官が首に縄をつけて引っ張ったり、後ろから押したりして、無理やり祭壇のある辺りまで追い立てている。

 やがて、豚や牛が神殿から湖に突き出した先の祭壇付近に到達すると、神殿の最高神官であろう、神官の列の先頭を歩いていた男が、「運河と湖の神よ」と、大声を張り上げた。すると、その声を合図とするように、複数の神官が衣服の中に隠し持っていた剣を抜き、実に手慣れたもので、一斉に豚や牛に剣を当て、その喉元を掻き切っていく。この哀れな豚や牛は、最後には、「ブヒィ、ブヒィ」あるいは「モオォ」と断末魔を上げ、次々と湖の水の中に投げ捨てられるのだった。


「よし、今だ!」

 不意に、チャーリーが叫んだ。そして、身に着けていたレザーアーマーを脱ぎ、その下の衣服を脱ぎ、更に……

「きゃー! 変なもの、見せないで!!」

 マリーナは悲鳴を上げた。それもそのはず、チャーリーは下着まで脱ぎ捨て、まさしく一糸まとわぬ姿となっていたのだから。

「やかましい! 俺は行くぞ。バーン、モンスターを見たければ、俺についてこい!」

 そう言うと、チャーリーはオクトハーブ湖に飛び込んだ。

「なっ、何? どういうことだ?? しっ、しかし……」

 名前を呼ばれたバーンも、何がなんだか訳が分からない。それでも、「モンスター」という言葉に素直に反応するのがバーンであり、チャーリーと同様、ストリップを始めようとして、

「バーンまで、やめて!」

 再びマリーナが悲鳴を上げた。


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