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日本本土回復への計画 ① 朝鮮半島売却

「正気ですか!?」

大日本帝国の歴史上、初めて「女性」の元帥にくってかかる男がいる。

「朝鮮半島を売却するのですか?あそこにいくらつぎ込んでると思われるか!!」

「分かっていますよ。明治維新以降、東北の開発を後回しにしてまで発展させてきたのは重々承知です。

それも帝政ロシアの南下政策というものがあったからやむを得ないでしょう。」

大和は書類を見ながら言った。

「でもあの土地はだめですね。」

「なぜです?共産主義者の侵入を防ぐことが出来るでしょう。」

「私の世界の歴史なのですが、あの半島は戦後100年、日本と日本国民を苦しめることしかしませんでした。

ここでタダ同然でも売り払い、切り捨てなければなりません。

あなた方の子孫のためです。

お忘れですか?伊藤博文公を暗殺したような連中なのですよ。」

食ってかかる男は黙るしか無い。

「戦後、朝鮮戦争というものもありました。従って赤化阻止の意味がありません。

東シナ海ー対馬海峡ー日本海を防衛ラインにした方が早いです」大和は忌々しそうにそう締めくくった。


大日本帝国に意味不明な異変が起こっていることは世界中に伝わり始めていた。

というのも帝国政府は大本営発表を廃止して、報道の自由を保証した。

米英のマスコミを入れることを許可したのだ。

海外の報道陣に対し、軍令部が発表したいことがあるとの連絡を受け、記者が海軍軍令部の講堂に集まっている。

現れた者に記者達は驚愕した。

黒髪の美しい少女である。

しかも彼女は元帥の階級章を付けている。

彼女の口から発表された内容は実に驚くべき事だった。


         朝鮮半島の売却もしくは放棄

         満州及び中国大陸からの撤退

         南洋諸島の開発及び独立

         東南亜細亜の開発及び独立

         米に対しマンハッタン計画の中止を要求

         米英に対し同盟関係の樹立を要求


とついでにソ連分断作戦を密かに実行中だとも言った。

「元帥閣下。」記者の一人がいった。

「何でしょう?」

「我がアメリカのマンハッタン計画とは何なのでしょうか?」

それはアメリカの記者だった。

「一つの市を一発で全滅させることの出来る悪魔の兵器を作る計画ですよ。」

と大和。

「帰国したら合衆国政府に聞いて下さい。絶対に答えないと思いますが。」

まあ大和もその悪魔の兵器以上の戦闘力を持っているが、それはおくびにも出さなかった。

「朝鮮半島は売却ですが、事実上放棄です。一年後を目処に撤収します。

満州入植者も陸軍とともに帰国させます。これは勅命ですので。」

ソ連の満州国侵入を阻止しないとと考えながら言った。

大亜細亜主義者は取りあえず冷や飯を食わせるつもりだった。

そいつらが生き残って、後の特定アジア優遇のバカな歴史につながるからだ。

また、新聞社も自由を認める代わりにオークション制を入れるつもりである。

「それでは陸軍が黙っていないのではないですか?」

「実力を以て黙らせます。」あっさりと大和は答える。

事実、その戦闘力は持っているのだ。

記者は海軍がそれをやると勘違いしてたようだが、正確には大和一人でやるのだ。

「元帥閣下、ここだけの話ですが・・・。」

「はい?」

「最近軍に「ゲイシャガール」と呼ばれてる謎の存在があります。閣下はご存じですか?」

「さあ?貴国の軍に売春婦でも呼んでるんですかね?ダメですよ。ヘタすりゃ謝罪と賠償を要求されます。」

何の事か記者は分からなかったらしい。



この会見にはいろいろ罠を仕掛けている。

さて、陸軍とスターリンはどう動くことやら。

大和は内心、そう思いながらいった。

「では、質問がなければ本日の会見は終わらせていただきます。」

「お待ち下さい。閣下!」

立ち上がった大和に声がかけられた。

「閣下のお名前を伺っていません。」

「・・・大和。・・・日ノ本大和です。」

実はこれは嘘である。

親である、サクラニレザキ上級宙佐はニレザキ姓なので、ニレザキヤマトが正式名である。

漢字で書くとこうだ。『楡崎大和』。

世界にセンセーショナルに宣伝するためにとっさに思いついた偽名だ。

もっともある意味、日ノ本大和でも間違ってはいないのだ。

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