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隣の芝は赤かった。

作者:sui.
最新エピソード掲載日:2026/06/12
駅前の夜は、嫌いだった。

人が多いのに、誰も他人を見ていない。そんな場所で、彼はただ帰るためだけに時間をやり過ごしていた。

ある日、橋の下で悠と出会う。

特別な理由があったわけでも、劇的な出来事があったわけでもない。ただそこにいたというだけの出会いだった。

それ以来、彼は何度か夜の中で悠と顔を合わせるようになる。

駅前、コンビニ、橋の下。
変わらない風景の中で、説明できない距離だけが少しずつ積み重なっていく。

会話は多くない。
互いの過去も、簡単には語られない。

それでも、夜のどこかで二人の時間は続いてしまう。

これは誰かを救うための物語ではない。
それでも確かに存在してしまった、名前のつかない関係の記録。
第一夜『某、端緒』
2026/06/05 18:00
第二夜『徒然』
2026/06/12 18:00
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