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第二話 誰だよ?ゴブリンが最弱とか言ってるやつは?

 目を覚ますと、木々が生い茂る森の中にいた。周囲には木とツタしかなく、見通しも悪い。もしここでモンスターにでも襲われたら視界不良のせいで即死だろうか。いやいや、そんなことよりも先に武器でしょ。武器がないとこの先進めないし、ましてやモンスターと戦闘だなんて…お?インベントリがあるな。インベントリの中には何があるんだろう?

  〈インベントリ〉

 ・無名の鉄剣

  『この剣を握るものはまだ名を馳せていないものが多いだろう。しかし、どの名人であっても拙く、弱い時があった。はるか遠くの地で大量に作られているこの鉄剣は探索者たちが持つ初めての自衛の武器である。今こそ、剣を握り自身の身を傷つけんとする者たちを屠るのだ。』


 いや、ちょっとだいそれたこと言っているけど最低品質の剣ってことじゃないの?まぁたしかに今の段階ではこれを使う以外の選択肢はないわけだけど…意外と握り心地が良いな。今気づいたけど今のVRゲームってここまで滑らかに動くものなの?質感もリアルだし、このそよ風とかも本物そっくりで…


 「「「グルルル、シャァァァ!!!」」」

 

 「は、え?ゴブリン??3体も襲ってくるなよ、この最序盤で!」


 とりあえず、今ここで応戦しないと確実にジ・エンドだ。インベントリにある無名の鉄剣を持ち出し、その確かな重みを感じながら両手で握る。あぁ、久しぶりにこの感覚を感じる。長らく感じてこなかったこの敵と向き合う緊張感。頬を伝う冷や汗。そして…この快感ッ。

 

 「大人しくやられるわけないじゃない!こんな雑魚どもすぐに蹴散らしてあげるわよ!」


 まずは相手の動きを見る。ゴブリンA、B、Cがいる中で一番好戦的なのは…ゴブリンBか。手斧を握っているゴブリンBはおそらく近距離アタッカー。後方に下がっているゴブリンA、Cが少し怖いが今ここでゴブリンBを倒すか。

 左斜め上から斬りかかる、がゴブリンBは自慢の手斧でこちらの攻撃を防いできた。少々生意気だがレベル1でステータスも貧弱な私じゃ力で押し勝つことは難しい。なら、狙うのは大概の生き物の弱点である心臓一択!!フェンシングの要領でゴブリンBの心臓を的確に潰す―――はずだった。

 

 「グルァァァ!!」


 「痛っ!熱っ!!もしかして炎?」


 そう、後方にいたゴブリンCが私めがけて炎を打ち出してきたのだ。そういうことか、ゴブリンBはあくまで囮で本命は後ろからちまちまと攻撃を狙うゴブリンAアーチャーとゴブリンCメイジだったってことか。良い連携だ、がそれはすなわち連携の要であるゴブリンBを潰せば終わるということ。

 あいにく長年剣道をやっているだけあって私には剣の心得がある。じっくりゴブリンBの動きを観察すれば必ず動きと動きの間が存在する。その瞬間を狙って首を断ち切れば―――

 

 「グギャァァァ!?」

 

 よし、ゴブリンBの首を切り捨てることに成功した。あとは後ろからちまちまちまちま攻撃することしかできないうざったい奴らを倒すだけでいい。ゴブリンCは魔法使いなのだからおそらくSTRは引くはず。ならばここで一気に近接戦に持ち込めればいい。

 

「グルゥゥアァァァァ!!」


 お?仲間の危機にゴブリンAが身を挺してかばおうとしてきたな。もしかしてゴブリンBが死んで苛立っているのか?でも残念。私はそこまで甘くない。無慈悲にも剣を真横に薙ぎ払い、その軌道上にいたゴブリンAとゴブリンCは――見事に真っ二つに胴体と下半身が別れた。


 「ふぅぅー、最弱のゴブリンでもこれってきつくない?あまりにもリアルすぎて無名の鉄剣だけじゃ、ちょっと無理でしょ。」

 

 そんなゲームの難易度に文句を垂らしながら、そこらに散乱しているドロップアイテムを拾った。

 

 ・ゴブリンの手斧

  『ゴブリンの集落で作られている石でできた斧。最低品質ではあるが確かに歴戦のゴブリンの長年の相棒として使われていた。ゴブリンは習性として狩った獲物の血肉を武器に塗ることがある。それは獲物を狩ったという誇示でもあり、糧となり散っていった獲物への手向けでもある。ゴブリンの中でも歴戦の猛者の者の持つ手斧は、もはや石ではない何かとなっていることがある。

  この手斧を使う際、STR+5』

 ・ゴブリンのスキルルビー×3

  『ゴブリンとの格闘経験が詰まった宝玉。これは彼の者たちの血であり肉であり、そして心である。』

 

 スキルルビー?何だそれは?文字面からしておそらくスキルを得ることができるのだろうが、どう使うかの方法がわからないな。とりあえずインベントリにしまっとくか。てか、ゴブリンの習性怖すぎんか?獲物の血肉を塗りたくるってどこの野蛮な民族ですか?って話だよ。最後の方に書いてある「石ではないなにか」って絶対怨念が込められているよね!?うわぁ、ちょっと生理的に無理かもしれない、ゴブリン。


 『はいはーい、そこの「スキルルビーってなんだ?」って顔してる下等種族のみなさーん!この超絶プリティで可愛い妖精のミリィちゃんが教えてあげますよー!あ、ちなみにミリィちゃんはお助け妖精だから聞きたいことがあったら今のうちに聞いてね!1日だけでーす!』


 うわ、びっくりしたぁ、てかうざすぎるだろこの羽虫、丸焼きにしてあげようかしら?というか一人称ミリィちゃんて女子小学生並みの精神年齢じゃあるまいか?

 JSでこのうざさ…なかなか素養があるな。きっと秋葉原とかに行ったらファンできるわ。ロリコンのね。

 

 『うわー、いま超絶失礼なこと考えてない?かおにかいてますよー!』

 

 チッ、バレたか。っていうことは置いといて、おそらく初心者用のお助けNPCであるこのミリィちゃんはプレイ初日でしか出て来ないんじゃないか?つまり、色々と聞くことができるのは今だけってこと。


 「んじゃ、聞きたいことが3つぐらいあるんだけどいい?1つ目はステータスの上げ方、2つ目はスキルルビーの使い方、そして最後は人族の種族特性について教えてくれない?」


 『お任せあれー!じゃあまず1つ目から答えていくよん。ステータスはレベルアップのときにもらえるBPを使うことで上げれるよー。1レベル上がるごとにBPは10ずつもらえるから計画的にねー。』

 

 お、レベルアップごとにステータスを上げれるの?とりあえずさっきの戦闘で私はレベルアップしたから早速割り振っていこっと。とりあえずSTRとAGIが必要だなぁ。一応剣とかで戦っていきたいし。HPとかも少し必要だし悩ましいな。一応まだ序盤だからリカバリー可能ってことでこの3つに割り振ってみるか。

 ということでステータスの割り振りが終わった私のステータスはこちら!!

 《アイン:人族》

  レベル:3

  保有SP:53

  保有BP:0

  HP(16)

  MP(1)

  STR (11)

  AGI (11)

  VIT (1)


 ちょっと防御面に難アリだけどいいんじゃない?STRとAGIで相手を翻弄させながら強烈な一撃を与えていく。なかなかいいんじゃないか?じゃあ早く次の内容を羽虫に教えてもらうとするか。


 『ちょっとー、私のことを心のなかで羽虫って言わないでくださいよ。えーっと次はスキルルビーについてですね。スキルルビーはSPとともに使うことで新たにスキルを獲得できるんですけど……あれ?もしかしてあなた人族ですか??すごいですね、あなたはスキルを新たに作ることができるんですよ!』


 「スキルを新たに作れる??一体どういうこと?」


 『確か人族の種族特性はマナとの親和性が高く、マナに指向性を持たせられるーみたいな感じでしたよね?その特性でスキルを新たに作ることができるんですよ!普通であればスキル一覧から必要なSPとスキルルビーを調べて集め、得ることができるんですが人族に限りスキルの効果などを自由自在に作り出すことができます。しかもあなたは初めての人族ということでSPを50ももらっているので今から作ることが可能なんです!!』

 

 思ったよりもすごいことで内心めっちゃびっくりしてるんだけど、ミリィちゃんが言うには私はスキルを1から作り出せるらしい。うん、人族最強では?いやぁ、あの時ガチャし直さなくてよかったー。というか今実際に作ってみるとするか。

 

 「ねぇミリィちゃん、どうやってスキルを作ることができるの?」

 

 『右手を左胸に当てながらこう言ってください、「我は人類の意思を継ぐもの、我の望みに答えて世界の摂理を作り変えよ」とね。』

 

 「ちょっと恥ずかしいなぁ、よし、われは人類の意思を継ぐもの、われの望みに答えて世界の摂理を作り変えよ!!」


 その瞬間私の目前に画面、いわばプログラム画面のようなものが出てきた。


 『ここでは先に、手に入れたスキルルビーをおいてください。スキルルビーに応じてスキルに持たせることの可能な能力が変わってきます。その後に必要な分のSPを捧げればスキルを得ることができますっ』

 

 それならスキルルビーをいっぱい使ったほうが良いスキルを得ることができるってことか。とりあえず今の全財産のゴブリンのスキルルビーを3つ使ってみよう。なになに、ゴブリンのスキルルビー3つ使って持たせられる能力は身体能力強化、移動速度上昇、空歩の3つか。多分空歩はレアな類だろう。んー、せっかく空歩があるなら機動力をメインにしたい。なんせ空歩は空中で一度踏みしめる事が可能になるからなー。


 空歩と移動速度上昇をコアにしてこの2つをSPを使って強化していく。空歩は次の強化段階まで上げるのに必要なSPは25、そのかわりに空中で2度跳躍が可能になり、滞空時の移動速度を15%上げられる。そしたら余ったSPで移動速度上昇を強化していこう。この強化にはSPが5,10、15,って上がっていくようだ。うーん、強化段階を3つ目に上げるのにはあとSPが2足りないな。ゴブリンを狩るしかない。


 「ごめんっ、ミリィちゃん。ちょっとゴブリンを鏖殺してくるね!!」


 『ヒィッ』


 ちょっと後ろで怖がるような声が聞こえた気がしたけれど気にせずゴブリンを狩りに行くことにした。少しでもいいスキルを作るためだから致し方ない。そう思い私は新たな獲物を探しに走っていた。

予約投稿のやり方を間違えてしまったので中途半端な時間に第一話を投稿してしまって恥ずかしかったです。きちんと調べたので今回からはミスがないようにします!7時に第三話も投稿予定なので見ていただけると嬉しいです。面白かったら高評価お願いします!

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