第十五話 亀との再戦
今回は一個前の話で説明をしていなかったものたちの設定から話します。
〈アイテム説明〉
・「風纏の獅子」
『マントの形をした防具であり着用者のVITを200上げ、防具によるAGIへの悪影響をなくす。装備スキルは「風弾」。「風弾」とは風魔法の一種でありMPを5消費することで敵をよろめかせるほどの衝撃を与えることが可能となる。
遥か遠く、しかしながらもこの星に生息しているといわれている獅子を模して作られた装備。だが、ヨルムンガルドよジョーヌ周辺以外でこの装備を見かけることはない。この装備は風魔法を扱う獅子を恐れ崇め奉るために作られたのかもしれない。』
・「英雄への拳戦」
『手にはめる篭手で武器の一種。使用者のSTRを50上げる。装備スキルは「崩拳」。「崩拳」とはMPを5消費することで防御力を一定の割合無視する打撃が打てるようになる。
その昔、星を蝕むものを打ち倒そうとせんと立ち上がった者たち、その者たちを英雄という。その英雄たちが扱う武器の一つを模倣して作られたこの武器もまた、英雄が使うにふさわしい一振りとなることを願っている。ただひたすらに前を向き続けなければ待っているのは―――』
・「ゴールデンウルフの毛皮」
『耐久性、防寒性に優れた毛皮。シルバーウルフの群れの中にいる指揮官、ゴールデンウルフから採取可能。買取価格は一つ10万サリー。
シルバーウルフ、それはオーガやオークの家畜、または餌として食べられている弱い種族。しかし群れを守ろうと自分の殻を突き破り群れを制御する上位個体が稀に生まれる。その個体は月明かりに照らされ黄金に輝く毛皮を持つためゴールデンウルフと呼ばれている。指揮官があるゆえに死ぬわけには行かないゴールデンウルフの防御力はこの毛皮に宿っている。』
アダマンタートルを攻略できずに帰った私達は冒険者ギルドに寄った。
「すいません、素材の買い取りをお願いしたいんですけど…」
「ア、アイン様ですね。支部長より話は伺っております。それで何の素材ですか?」
「ゴールデンウルフの毛皮なんですが買い取りしていただけますか?」
ザワザワッ
周囲の冒険者たちが一気に反応する。それもそうだ、ゴールデンウルフはここ近隣に生息しているモンスターの中でも強い方でありまだ冒険者を初めて少しの女の子が軽々と持ち込むような素材ではないからだ。だがここにいる冒険者の殆どがアインの恐ろしさとバックにアンドレがついていることを知っている。それが故、だれもちょっかいをかけないのだ。いまではアインは不可触として接されている。
「あー、えーとゴールデンウルフの毛皮の買取金額は10万サリーなのですがいくつございますか?」
「確か、20個ですかね。」
「「「「20個!?」」」」
周囲にいる冒険者と受付嬢が驚いたような声を上げる。なぜならゴールデンウルフとは指揮官、1体のゴールデンウルフのそばには7体ほどのシルバーウルフが群れとして存在しているため20体もゴールデンウルフを倒すということは100体以上ものシルバーウルフを相手にするということだからだ。しかし、本当のところアインは剛柔のイプシオンがいた平原の周辺に集まっていたゴールデンウルフを狩っていたためシルバーウルフは数匹としか戦っていなのだ。だとしても20体もゴールデンウルフを倒すことは通常ではないが。
「えーっと、一個10万サリーだから…200万サリーですね。」
「じゃあ180万サリーもらうよ。この20万サリーは支部長に返しといて。」
これでやっとアンドレへの借金を返済できた。いつまでもお金を借りっぱなしっていうのは性に合わないしなんか後ろめたくなるからなぁ。ていうか今回はたまたまゴールデンウルフが群れているのを見つけれたから良かったけどこのお金もあと18日経てば宿代で消えるしそろそろ本格的に金策を練らないとまずいことになりそうだな。これから先のことを考えながら私は冒険者ギルドをあとにした。
『それでアダマンタートル攻略の手カガリは思いついた?』
「いや、まだだけど…というかあれ本当に人が倒せるタイプのモンスター?」
『一応討伐されたことはあるらしいけどねー。』
「え?だれ?」
『初代国王と初代騎士団長。この二人が手を組んでようやくだったらしいよ。』
「それ昔のすっごく強かった二人じゃない?無理やり甲羅でも割ったんじゃないじゃないの?」
『いや、それが以外にも決めては水魔法だったらしいよ。何種類の魔法を試すうちに弱点が見つかったらしい。』
「水かぁ、わたしのMPは基本的に装備スキルを使う予定だからあんまり魔法を使う機会がないんだけどどうしたものか…」
『あっ!あるじゃん、近くに水がたくさんある場所が。』
「え、どこどこ?」
『アダマンタートルはどこに住んでるんだっけ?』
「湖の近く…まさか?」
『そう、湖を使ってみればいいんじゃない?頭を使うのが人間だよ!』
ミリィちゃんのアドバイスを聞いて勝てる算段が見つかった私はアダマンタートルにリベンジを仕掛けに湖へといった。
遠くに見える黒い影がアダマンタートル。アダマンタートルたちは水を飲みに来ているのかわからないがこの湖周辺を囲うように生息している。ざっと見た感じ感覚は10mごと。これなら先程のように多くのアダマンタートルに狙われることもない。
目星をつけたアダマンタートルに近くに転がっていた石を投げつけてみると案の定私を獲物だと思って爆撃を行う。自分の後方に爆撃をして推進力を得たアダマンタートルが湖沿いの丸くカーブした縁を動けず湖に着水する。
「どっせぇぇぇぇ!!」
アダマンタートルに勢いづけて打撃を食らわせる。たとえどんな攻撃が効かなくても必ず衝撃が生じることと同じようにアダマンタートルの体が突然の衝撃でズレる。ただでさえ不安定な位置にあったアダマンタートルがズレた影響で完全にバランスを崩す。
「ムゥモォォオォォ!!!!」
アダマンタートルが今更事の重大さに気づいたようだがもう遅い、アダマンタートル自身の自重で湖に引きずり込まれていく。ミリィによると水が苦手であるという内容を知ったためそれをうまく逆手に使った罠を設置したのだ。
「ム、ムゥゥ…」
湖に沈んでしまったアダマンタートルが溺れて死に、塵となっていく。自分の力でも自分の考えでもなかったが無事アダマンタートルの討伐に成功した。これが正規なのかすらわからないがおそらくアダマンタートルを倒した初めてのプレイヤーの可能性だとても高い。
「修正される前にいっぱいアダマンタートルを倒すぞ!!」
『えい、えい、おー!!』
結局この日にアダマンタートルは15匹も倒すことができた。
皆さんの応援が執筆の励みとなります。もっと読みたい!続きが気になる!面白かった!と感じたらブックマークと高評価をお願いします。




