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第8話 天国

ーーーーー


【制作された鉄の剣+3】


【攻撃力60】


【防御力15】


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【制作された鉄のメイス+3】


【攻撃力50】


【防御力30】


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【制作された鉄の槍+3】


【攻撃力75】


【防御力30】


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【制作された鉄の弓+3】


【攻撃力50】


【防御力10】


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【制作された鉄の大剣+3】


【攻撃力90】


【防御力20】


ーーーーー

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【制作された鉄の盾+3】


【攻撃力20】


【防御力50】


ーーーーー


 大量のプラス3の装備が出来上がる。天井まで届いていた倉庫だけれど、カード化によって5箱の木箱に収まる。

 改めて自分の凄さに笑っちゃう。洋服とかもカード化したら簡単に片付くだろうな~。家に帰ったら早速やらないと。


「サカキさん!」


「あ、お疲れ様ですミズキさん」


 倉庫の入り口から私を呼ぶミズキさん。彼女の隣に見知らぬ人がいる。


「お疲れ様ですサカキさん。私のことは知っていますか?」


「え? えっと?」


「いやいいんです。冒険者になったばかりなら知らなくて当然ですから」


 握手を求めてくる白髪の男性。彼に答えて握手を交わすと残念そうに俯く。


「コホン。私は冒険者ギルドのマスターをやらせてもらっている赤沢(アカザワ) 政継(マサツグ)です」


「あ、マスターって責任者の?」


「ははは。まあそんなところです。ミズキ君から話は伺っているよ。かなり凄いスキルのようですね。ありがたい」


 アカザワさんは嬉しそうにカード化した剣を見つめる。


「攻撃力などの表記もあって、とても分かりやすい。まるでDモンカードみたいですね」


「ええ! アカザワさんはDモンカード知ってるんですか?」


「はいはい~。Dモンカード大好きですよ。娘がね。とっても好きで見てたらやりたくなってしまいまして~。ほらほら、肌身離さず持ってるんですよ~」


 アカザワさんは嬉しそうにカードデッキを見せてくる。彼は私と違って可愛いモンスターでデッキを作っていない。

 死霊術士デッキと言われる速攻で攻めれるデッキだ。この人は競技勢かな?


「やりますか?」


「あ、すみません。私は競技にはでないので」


「あ! ははは。一目で競技勢だとわかるとは、サカキさんはDモンカードが好きなようですね」


 やっぱりこの人は競技勢の人だ。私はエンジョイ勢なのでカードが見れればいいの。可愛い可愛いリミンが映えればいいの。


「では本職に戻りましょう。武器のカード化、ホントに凄い。あれだけあった武器がスッキリしている」


 倉庫を見て感激しているアカザワさん。ほんと凄い数あったからな~。

 

「あれだけの数が必要だったから作ったんじゃないんですか?」


「それがですね~。必要になると思ったら冒険者になれる人が少なくてですね。そんなに必要なかったんですよ。それにゲートの向こうの武器の方が強くて」


 アカザワさんはそう言ってテヘペロとベロを出して見せてくる。白髪の男性がそんな顔をしても可愛くないんだけど、この人は少しお茶目な人みたい。


「しかし、これは革命ですよ。量産された武器の方が強くなれる可能性を持っている。因みにこちらがゲートの中の武器です。簡単な武器なのですが作った武器よりも強いのです」


ーーーーー


【鉄の剣】


【攻撃力50】


【防御力20】


ーーーーー


 手渡された武器をカード化してみる。するとただの鉄の剣なのにプラス3とそれほど大差ない。

 

「お~、やはり。強さが分かる。これもありがたい。革命がなりましたね。これで冒険者達をサポートできる」


「サポートですか?」


「はい。今までは最初の武器を与えることしかできませんでした。ですがこれからは最後までサポートできるようになる。こんなにうれしいことはありません!」


 アカザワさんは本気で泣いてる。今まで悔しい思いをしていたのかな。

 見ているだけの状況はもどかしいものね。


「ギルドマスター。嬉しいのはいいのですが」


「あ、そうでしたね。すみませんミズキ君」


 ミズキさんの言葉にアカザワさんが申し訳なさそうに頭を下げる。

 上司のはずのアカザワさんは腰が低い。神崎と違いすぎるわ。私も彼の下に就きたかった。


「日当の話なのですが」


「はい! 何でしょうか!」


「え? どうしたんですかサカキさん?」


 お金の話となると身が引きしまる。期待しかない。


「本日はとりあえず300万。明日までには査定を終えるので。更に上乗せとなるでしょう」


「そうですか!」


 ミズキさんから教えてもらった通りみたい。最高でしかない。声にならない喜びが私の中に響く。


「あ、いたいた。アカザワさん!」


「ん? あ~これはこれはウエダ君。どうしたんですか?」


 喜んでいると司祭のウエダさんが声をかけてくる。


「ミズキさんから話を聞きまして。いい装備が出来るって」


「丁度いい所に来てくれました。少し外で待っていてくださいね。サカキさんお願いします」


 アカザワさんはウエダさんを倉庫から出して声を上げる。


「サカキさん。一般の冒険者にはあなたのことは秘匿されます。買いたいものを聞いてカード化を解く。カード状態を見せずに手渡してください」


「なるほど。それほど大変なスキルってわけですね。わかりました」


 私のもう一つの仕事。カード化したアイテムを元に戻して売る。私にしかカード化を解くことはできないから適任。


「これが新しい武器と防具ですか? 何も変わっていないように感じますけど?」 


「ははは、使ったら驚くよ。防御力も上がっているからね。期待していいよ」


「そうなんですか?」


 メイスと盾を手渡すとウエダさんは首をかしげる。アカザワさんの声に不満顔。見た目は変わっていないからわからないよね。

 私はこの後もやってくる冒険者にミズキさんと対応する。冒険者は50人くらい来たけど、東京には500人程いるらしい。この10倍の数の武器が必要になる。

 私の日当が更に凄いことになるわ~。ここは天国かしら?

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