表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
6/7

3.5話 ???side

 

【??? side】


 ——失敗した。


 空間転移用の座標を、僅かに誤った。

 それだけで、空間というものは人を平気で見知らぬ土地へ放り出す。


 俺は大草原の真ん中に立っていた。

 王都からはおそらく相当に離れている。

 空気の匂いも、土の質も、まるで違う。


 ……まあいい。

 空間魔法で座標さえ読み直せばいつでも戻れる。

 問題はそこではなく…。


 ぐうぅ……。

 腹が盛大に鳴った。


 そういえば、丸一日何も口にしていない。

 任務続きで、食事を抜いていた。


 意識した途端に、どっと空腹が押し寄せてきた。

 魔術師団の団長ともあろう者が、辺境のど真ん中で空腹で動けなくなる。笑えない冗談だ。


 辺りを見渡すと、丘の向こうに煙が見えた。小さな村がある。


 民家の数からして、貧しい辺境の村だろう。

 期待はできない。この国の辺境は、どこも"厄災"の名残で食うや食わずだ。

 それでも、水の一杯くらいは分けてもらえるかもしれない。


 重い足を引きずって、村へ向かう。

 そのとき、風に乗って何かが鼻をかすめた。


 ……なんだ、この匂いは。


 甘くて、香ばしくて。

 腹の奥を掴まれるような。


 こんな匂い、王都でも嗅いだことがない。

 こんな辺境の村にあるはずのない——。


 気付けば俺は、匂いのするほうへ足を速めていた。

 その匂いの先に何が待っているのかを、このときの俺はまだ何も知らなかった。


ようやくヒーロー登場です…!

仕事と並行して書く為、ここからの更新頻度はゆっくりめになりそうです…!

(週1回更新目標)


ゆったりとお付き合いいただけたら嬉しいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ