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転生して未来を変えろ  作者: ゲンタ


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弟夫婦は疫病神

裕太さんの連絡を受けて、田沼の件はすべて片付いたと思っていた調査部も、大騒ぎになる。


「すぐに行きます。玄関は絶対に開けないでください。それとSS警備にも連絡してください。とにかく落ち着いて冷静に、まず家の戸締まりを確認してください」

「分かりました。待っています」


「もしもし、坂下さんですか! 弟夫婦が玄関前に来ています。調査部の人もこちらに向かっています。SS警備の方も来てもらえませんか?」


「え……わかりました。すぐに向かわせます」


村岡家にとっても坂下家にとっても、悪夢の復活だ。

途端に嫌な気持ちが蘇る。


警備の者を村岡家と坂下家に向かわせたあとで、自宅にいる智子さんにも、相馬家にも連絡する。

またなのか……全員が嫌な気持ちに沈んでいく。


調査部が到着すると、弟夫婦とその子供までもが、悪びれる様子もなく玄関前に座っている。


『何をやっているのだ』と思いながら弟夫婦に声をかける。

「車の中で話を聞かせてもらえますか?」


3人を家から引き離して、車の中に入ってもらう。

「奴らも近くにいるのですか?」


「奴らに山奥のタコ部屋に連れて行かれそうになり、隙を見て逃げ出してきました。助けてください。捕まったら殺されます!」


(ここに逃げてきたら、奴らがここに来てしまうだろ……こいつらは、そんなことも分からないのかな?)


田沼を追い込むのに、K社と経済界の重鎮たちがどれだけ大変だったか分かっているのだろうか?

経団連の意思が統一されるなんて、奇跡なことなんだぞ!


調査部の野口も、「また奴らと対峙しないといけないのか」と思うと嫌な気持ちになってくる。

村岡さんには悪いけど……この弟夫婦は、絶対に疫病神だ!


少し遅れてSS警備も到着する。

車の横に1人立ってくれている。もう1人は村岡家をガードだ。


「なぜここに来たのですか。なぜ自首しないのですか?」

何も考えていない弟夫婦に、強い口調で迫る。


「兄のお金を騙し取ろうとしたことや、家に火を付けたことを、兄夫婦に謝ろうと思いました。とにかく私たちを助けてください。どうして兄夫婦だけ助けるのですか? 不公平じゃないですか?」


(不公平とは何のことだ……お前たちは幼稚園児か……?)


「この家にあなたたちが来てしまうと、せっかく来なくなったあいつらが、ここに来てしまうでしょう! お兄さんたちに迷惑がかかるとは思わないのですか?」


「それに、あなたたちは警察に指名手配されているのですよ。警察に自首してください。警察署にいれば、あいつらに殺されることはありません。わかりますね?」


「弟は放火していないと、兄が警察に言ってくれれば、警察には逮捕されないはずです。それを兄にお願いに来ました」


「あなたたちは、玄関と庭にガソリンを撒いて火を付けたのですよ! 兄の家族を焼き殺そうとしたのですよ! 何をしたのか理解しているのですか?」


「兄に会わせてください。謝れば許してくれると思います!」


「警察にはすでに通報済みです。もうすぐ警官がやって来ます。もう一度言いますね。警察に自首するのが一番安全なのです! 自首しなければ、奴らに捕まりますよ。捕まれば何をされるか分かりませんよ!」


「警察に奴らのことを話して、奴らを逮捕してもらうのが一番安全なのですよ」

「……交通事故で脅されたことや、奴らに放火を強要されたこと、山奥のタコ部屋に連れて行かれそうになったことを、すべて警察に話してください。そうしないと、奴らはあなたたちをいつまでも付け狙いますよ」


「この子の面倒を見てくれと、兄に伝えてもらえませんか?」


「身勝手なことは言わないでください。あなたたちは、お兄さんの家族を焼き殺そうとしたのですよ。よく考えてください。お子さんも警察に預けます。施設に連れて行ってくれるはずです」


警官がパトカーでやってくる。


弟夫婦がいる車の横に、警官がやって来る。

野口は、自分たちが通報したことや現在の状況を説明し、警官に3人を引き渡す。


息子の村岡達夫むらおかたつおが車から出て大声で叫ぶ。

「お前らが、さっさと金を貸さないからこんなことになったんだぞ! 覚えていろよ、必ず仕返ししてやるからな。バカヤロー!」


(親が親なら子も子だと、こんな子供を引き取れるはずがない……と、野口は呆れる……)


村岡家は、そのまま秋葉原ビルに避難することになる。

3家族が秋葉原ビルに集まっている。


裕太さんから弟夫婦の話を聞いた全員が、嫌な気持ちになる。

ため息しか出てこない。


ここまで、お読みいただきありがとうございます。


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