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転生して未来を変えろ  作者: ゲンタ


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手術ロボットの開発

2012年1月1日――


正月からずっと、サンタクララの自宅でのんびりと過ごしている。

なんたってこの家は広い。3家族で過ごしても、まったく問題がない。


明日のお昼は、ご近所さんとバーベキューパーティーを開催。

もう何回かやっているので、ご近所さんとも仲良しだ。

仲良しじゃないのは父さんたちだけど、国際交流、頑張ってね。


***


2012年1月3日――


鈴森会長たちがやって来た。


なんだか人数が多い気がするぞ……

鈴森会長に聞くと、息子さんがアメリカの学者仲間に、俺たちとの手術ロボット開発を知らせたみたいだ。


アイ・アシストロボットの話が、アメリカではけっこう有名になっている。

アメリカの人は、こういう話が好きだからな。


超大企業の“グ……”が、アイ・アシストをなんとかアプリにしようと頑張っているらしい。

まあ、ビジネス化については、俺たちはどうでもいいんだ。


アイ・アシストロボットの話を知り、「手術ロボットも何か面白い展開になるのでは」と皆が期待しているようだ。


陽一君のレベルに合わせたロボット開発をするつもりだったのだけどね……

こんなにたくさん専門家が集まって、というか……陽一君のお父さんが集めちゃって……どうするの?


(陽一君のための開発ということ……忘れていないのかな……!)

「そんなの難しいのは嫌だ」とか言い出したら、どうするの?


ピザとコーラとコーヒーを用意し、どんなロボットが良いかを、庭にテーブルを置いてディスカッションが始まる。


基本的なコンセプトとしては、自動で手術をするロボットではなく、内視鏡手術で使う鉗子をロボットにする。


陽一君の好きな機構系にフォーカスしておいたよ。

鉗子ロボットなら、機構設計と部品加工が重要になるからね。


もちろん俺たちはAIシステムの開発を担当する。

中身は、もちろんブラックボックスにするつもりだ。


ロボットは医師が操作するが、医師の操作と鉗子動作の間にAIシステムを組み込むことで、医師がスムーズに鉗子を動かせるようになるはずだ。


AIシステムが学習するのは、内視鏡画像と、鉗子を操作する医師の動きだ。

最初の段階は、医師が精密に動かそうとしているのか、素早く動かそうとしているのかをAIシステムが判断して、鉗子の動きをサポートするようなAIシステムを開発する。


次の段階としては、ベテラン医師の操作をAIに学習させて、新人医師の操作をサポートするAIシステムの開発になる。

縫合作業などに応用できればいいと思っている。


手術ロボットの機構製作の難しいところは、鉗子をワイヤー駆動で動かさないといけないところだ。

体の中にモーターは入れられないからね。


鉗子の機構には、鉗子自体の細径化、細径化しても高剛性を保たないといけないこと、自由度もできるだけ上げないといけないことなど、求められる課題が山ほどあるのだ。


機構開発を陽一君に任せて大丈夫なのかな?

陽一君はすごくやる気になっているけど……

もし彼が手術ロボットの機構開発ができるのなら、ものづくりの異才だと思う。


次回以降はTV会議システムで行うということで、長時間の会議は終了する。

寒くなったしね。


ところで陽一君は、学校に行っているのかな?

俺たちの同類だったりして……


鈴森一家も、さすがに疲れただろうと思っていたのだが、皆がニコニコしている。

本当に技術開発が好きな一家なのだな。


父さんたちは1月中旬に日本に帰ったのだが、母さんたちはアメリカが気に入っているので、帰る気はさらさらないようだ。


あれから陽一君とは、TV会議で何回も打ち合わせをしている。

陽一君と“お気楽なロボット開発”を進める予定だったのに……噂を聞いてどんどん参加希望者が増えている。


世界の研究者が、技術を持ち寄っての開発になりそう。

どうするかな……別に手術ロボットの会社を作るつもりはないのだが。

それに陽一君……機構開発がダメだと、大ブーイングになるけど大丈夫?


俺たちは営利目的ではないから、皆が勝手に開発を楽しんでくれればOKだ。

開発成果が人の役に立てば、それで良い。


ところで開発技術の権利関係はどうなるのかな?

揉めないと良いけどね……面倒だからK社に一任するか。

俺たちはこれ以上、関わるビジネスを増やすつもりはない。


今世は前世とはかなり違ってきたな。

楽しさの深さが違う。たくさんの人たちとの繋がりも楽しい。



ここまで、お読みいただきありがとうございます。


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