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転生して未来を変えろ  作者: ゲンタ


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保……来なくていいよ!

ネット記事も、日本ニュースもチェックしたが、新手の詐欺とか、新興宗教、虐待などとは言われていないようだ。不幸中の幸いか!

お金が絡むと、やっかみから、有ること無いこと言い始めるからな。


あの小学校にも、きっと取材が入っているだろうな。

あの校長のことだから、上手いこと言いながら学校の宣伝をしているはずだ。


それにしても、校長の顔は学校のホームページでしか見たことがないし、俺は一度も学校に行ったことがない。


学校で俺たち兄妹のことをどう説明しているのか、ちょっと気になる。

「不登校です」とは言わないだろうが、同級生に聞けばすぐにバレるだろうな。

まあ、そうなったらそうなったで仕方ないか。


別に、不登校でも生きていける。


保君からメールが来ている。

「ごめんなさい」が何度も、何度も書いてある。


保君も自宅から一歩も出られないらしい。

俺たちのところに来たいと、長々と書いてある。

はっきり言って、君は来なくていいのだよ。


(2度と来ないでほしい……!)


それにしても保君は、自分の意志で行動できないまま大人になっていいのかな。

正直、あまり関わりたくないし、このままサヨナラでもいいかもしれない。

いや、その方がいいな!


……何度も保君からメールが送られてくる。

しつこいな、そのしつこさを、対人コミュニケーションに活かせよな。


面倒くさいやつ……いても害にはならないから許してやるか。

いや……実際には害になっているよな……。


あいつ……家族以外とは誰ともコミュニケーションが取れないのかな。

寂しいのかな……もう……仕方ないか。


マスコミの尾行に十分注意して、俺たちが住んでいる場所が絶対にバレないよう、慎重に行動することを約束させる。

「絶対、気付かれないようにします」と返事が来た。


……あいつの「絶対」を、どこまで信じていいのだろう。

宮原会長と一緒に、1週間後にこちらへ来るというメールの返信が届く。


メールには、宮原会長も大変申し訳なく思っていると書かれていた。

まあ、宮原会長のことだから、こちらで何を開発しているのかが気になって仕方ないのが半分だろうけど。


俺と優子は、こちらでもAIシステムの開発を続けている。

やりたいことはいろいろあるしね。


保なんかのことより、早く技術開発に没頭したい。

俺たちにとっては、最高の遊びなのだ。


AIシステムの学習処理をさせていると、やっぱり遅い。もっと速く計算させたい。計算を待っている時間がもどかしい。

やはり、量子コンピューターを早く完成させたい。


***


2008年10月下旬――


宮原会長に連れられて、保君がやって来た。

のっけから2人そろって、何度も謝っている。


宮原会長は、リーマン・ショックで儲けたお礼というか、今回のお詫び料として、未来技術研究所にコンサルタント料名目で、1000万円を振り込んでくれたそうだ。

……お金はもうたくさん持っているから、正直いらないけどね。


宮原会長は、鈴森会長の許可も取っているとのことで、今日はホテルに泊まり、明日は研究所の見学に来るそうだ。


宮原会長は、どう見ても「金儲け第一」という商魂たくましいタイプだな。

泰然とした鈴森会長とは、まったく性格が違うけど……この2人、どういう関係なんだろう?


保君はそのまま家に泊まる……というか……どこかに行く気配もない。

またもや、ずっといるつもりなのか……保君!

その図々しさを、コミュニケーションに活かしなさいよ。


よく考えたら、自分の家より俺の家にいたがるなんて、ちょっと変だよな。

いったい、どういう家庭環境なんだ?

いつも会長と一緒にいるけど、父親は社長で忙しいにしても、母親はどうなの?


そういえば、お母さんもお父さんも、秋葉原ビルに来たことが一度もない。

なんだかおかしいよな。


自分の息子が他人の家に、長期間お世話になっているんだよ……?

普通なら、どんな家なのかくらい気になるはずでしょ!


まあいいか。あまり宮原家に関わりたくもない。

3か月もいれば、さすがに自分の家に帰るだろう。


***


2008年11月上旬――


今日から、サンノゼの研究所に定期的に通うことになった。

ヘレンさんが、朝9時に自宅まで迎えに来てくれた。


ヘレンさんは本当に良い人で、一緒にいると楽しく、陽気に振る舞ってくれる。

アメリカ生活に慣れない俺たちを、明るく支えてくれているのがよく分かる。


今日も盛り上げてくれて、ありがとう。


保……お前な……ずっと下を向いているのはやめろよ。

ヘレンさんが気にして、黙ってしまったじゃないか。


3人で研究所の中に入っていくと、開発スタッフ20名が、俺たちの到着を待っていてくれていた。


スタッフは、日本人と外国人が半々くらいの構成のようだ。

いや、ここでは俺たちが外国人だよな……。


開発スタッフのメンバーたちが、簡単に自己紹介をしてくれる。

皆さん、自分から志願して開発に参加してくれた人たちらしい。

何だか感動するな。俺たちも頑張らないと。



ここまで、お読みいただきありがとうございます。


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