表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
21/30

二十一、<回想>小さな兄妹の会話

この兄妹の兄は動物好きで、いろんな動物を手なづけることが得意です。

「そろそろ縞玉大哥は着いたかな?」

 木の根元に寝そべっている海青玉が誰にともなく呟く。久しぶりに妹と湖畔に佇んでいた。

「叔瑤叔母様はお元気かしら…」

 海叔瑤が海邑を離れたのは数年前のことである。丁度虎玉が成体となる頃で、護衛をかねて虎玉を連れて行ってくれるよう叔母に願い出たことを、二人は昨日の事のように良く憶えていた。

「虎玉もきっと大きくなったろうな」

 声に出したのはそれだけだが、すぐ隣に居る兄が同じことを考えていることに気付き、少女はほんの少し幸福な気分に満たされた。

「淋しい? 三哥」

 覗きこむと、少し目を見張った青玉の顔が見える。

「……まあ、な。紅玉もだろ?」

 同意を示すように微笑む。少年は目を閉じた。白く雪を被った山が微笑む顔の向こうに見えて、少し目に眩しかったからかも知れない。湖を渡る風がその裾を軽く持ち上げて、揺らめかせる。少女は茶色の双眸を兄に向け、両手の指を軽く組んでそっと唇にあて、軽く首を傾けた。

虎玉は人間ではなく、虎です。


たまたまこの兄妹が密猟者に殺されたらしい虎の巣で子虎に遭遇したのですが、元々とても賢かったので、番虎として可愛がっておりました。

成体になる頃には海邑から遠ざかった元の巣のあたりに放す予定でしたが、叔瑤が邑を離れるときに護衛代わりに連れていったことがもとで、現在も叔瑤のもとにいます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ