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夜の帰り道  作者: 白野ラスタ


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真名の葛藤

真名は達也の誘いを断るか、夜遊びに行くか迷っていた。この間の話し合いで家族の心配と思いやりが明らかになったのに、自分からそれを裏切るようなことをしていいのか。下校してマンションの入口に着いた頃には、真名は考えすぎで疲労が溜まって参ってしまった。玄関のドアを開けると清子の声が耳に入ってきた。


「おかえりなさい。今、夕食の準備してるから待っててね。お腹空いたでしょ。お父さんも今日は早く帰るって連絡があったわ。お風呂でも入ってゆっくりして頂戴」


「分かった」


真名は憂鬱な気持ちで風呂に入る準備をして、気持ちを清子に悟られまいとした。清子は変わった。あまり怒らなくなったし、優しい声かけをしてくれるようになった。自分だけが何も変わらず裏切るようなことをしても良いものか。


真名はシャワーを浴びながら達也の笑顔を思い出した。タバコを吸わないかと誘ってきた時の達也は、子供のように嬉しそうだった。そんな達也と別れることは考えられない。家族と達也の板挟みに合った真名は、シャワーの勢いを強くして身体を温めた。何もかも忘れてしまいたい。でも逃げるわけにはいない。今夜、自分で自分がどういう行動をするのか真名には分からなかった。

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