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夜の帰り道  作者: 白野ラスタ


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友人の証言

真名を探しに出かけた彼は、当てもなく街中を車で走った。コンビニの前をゆっくり走り、この間のようにたむろしている若者の姿を目で追いかけた。その中に真名はいなかった。


真名の幼馴染に岩田さんという名の娘がいたな。何回か家にお邪魔したこともある。彼は古い記憶を頼りに、岩田宅へ車を向かわせた。20分ほど車を走らせた頃、昔見た家を発見した。彼はその前に車を停めると、エンジンを切ってドアを開けた。インターホンを鳴らす。この時間帯の訪問は、大変失礼にあたることは承知の上で、彼は家の者が出てくるのを待った。インターホンから声が聞こえた。彼は真名の名前と自分が親であることを告げ、一つ謝って話を聞きたい旨を伝えた。


すぐにドアが開けられ、岩田の奥さんが笑顔で出迎えてくれた。彼はその笑顔にホッと胸を撫で下ろし、真名が家を出て行方不明であることを話した。


「それは大変でしたわね。今、娘を起こして詳しいことを聞いてみますわ。どうぞお上がりください」


「いえ、ここで結構です。少しお話を伺えれば、それでいいですから」


10分ほど玄関口で立っていた彼のもとに、奥さんが険しい顔で戻ってきた。彼は嫌な予感がした。


「最近真名ちゃんは娘とめっきり遊ばなくなったそうです。不良グループの青年と交際を始めてから変わってしまったと言ってました。娘はそれっきり黙ってしまいましたわ」


「なるほど、そうでしたか。ありがとうございます。貴重なお時間を頂きまして、恐縮でした。その青年の詳しいことは分からないんでしょう?」


「ええ、娘もあまり話したがらない様子でした」


彼は車に戻りエンジンをかけた。不良青年と真名が付き合っている。一言もそんな話をしてくれなかった。真名は板挟みに合っているんじゃないだろうか。優しい娘だ。きっと、そうに違いない。彼は車を家路に向かい走らせた。夜の街は、彼の心と同様に騒ぎ立てた様子をみせている。目に映る通行人を横目に、彼は真名の交際相手を思った。



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