センゴクは知りたい その2
◯ソウマ
ヤクザからまさかそんなことを言われる日がくるとは。
「え、え!?」
僕は思わず顔を赤くしてしまった。
「ねえ、あの人たち何しているの?」
「シーッ!見ちゃダメ!」
足早に僕たちの横を通り過ぎる親子はちらちらとこちらを見つめている。
それから僕たちを静寂が包んだ。
「もういちど言う!」
僕はびくっと体を震わせた。
「俺は、お前の」
「わあ!わかったから!聞こえてる!聞こえてる!」
僕は半泣き状態でそう言った。
まさか、あの半殺しのセンゴクからそんなことを言われるなんて。
僕のようになりたいか・・・。
「え、えっと。センゴク君つまり君は、昨日の僕を見てこう思ったんだよね?僕のように漫画を理解したいって」
「ああ。そうだ。それ以上に何かあるか?」
うん、まあそうなんだけど。
「昨日のお前の顔と言葉が忘れられないんだ」
「え?」
「お前、サカキの漫画を読んで泣いていただろう?それから、こう言ったよな。この漫画を俺に押し付けて。これは君たちの物語だって」
そういえば・・・
確かに言った!
しかも、あんな偉そうに!
漫画を押し付けて。
この、半殺しのセンゴクに!!!!!!
僕は思わず頭を抱えた。
昨日の僕は本当にどうかしている。
「俺も感じたいんだ。このサカキの漫画から。でも、こいつの漫画は本当に俺にはわからない」
僕はなんとなくセンゴク君がこの漫画を理解できない理由がわかる気がした。
なぜなら、サカキ氏が描いたこの漫画は・・・・
まあ、今はとにかく。
「とにかく家の中に入りなよ。ここじゃ、目立ちすぎるし」
「あ?俺がか?」
僕の体はびくっとまた大きく震えた。
「い、いえ。そういうことではなくてですね、あ、あのとりあえず中に・・・ね?」




